投稿をおこなったのはわちこ / 渡辺一弘さん(@kazuhiro_wachi)。「賢すぎるコップを見つけてしまった。かわいい」と書かれたツイートには、白色の「珈琲」と黒色の「牛乳」の文字がデザインされたコップの写真が載っています。
どうやらこのコップの「賢すぎる」ポイントは、飲み物を注いだ時の変化。牛乳を注ぐと白色の「珈琲」の文字が消えて「牛乳」の表記のみに、珈琲を注ぐと黒色の「牛乳」が消えて「珈琲」のみが浮かび上がります。そしてなんと、コーヒー牛乳を注ぐと両方が現れて「珈琲牛乳」のデザインに…このあそび心溢れる作品には、70を超えるリプライが寄せられ、「シャレオツ!」「購買不可避だ」などと感嘆の声が寄せられていました。
そんな話題の作品を作ったのは、大阪出身のグラフィックデザイナー・辻尾一平さん。2022年に自身が立ち上げたTOAL inc.で企業のデザインワークや、自作のオリジナルプロダクトを発表するなど、活動は多岐にわたります。
斬新な発想、きっかけは「ホコリ」だった
普段から、気になったことや現象をメモしておき、「モノ」と掛け合わせて作品アイディアを出しているという辻尾さん。制作に至った経緯について聞いたところ、「グラスのヒントになったのは『ホコリ』です。PCの電源を切ったときに、『あれ?意外と画面にホコリついてるな。何で切るまで気づかなかったんだろう?あ、画面(の光)がついてると目立たないのか』と思いました。そこでメモをした内容が『同じものでも地によって見えたり隠れたりする』というものです。これに『グラス』を掛け合わせて、ひらめきました」とコメント。
細かな部分にも気遣いを感じる同作ですが、フォントにもそのこだわりが。「普段使いでも飽きのこないシンプルさと、ちょっとしたクラシカルさを意識しました。また、横長にすることで、飲料の水面が文字の途中で留まりにくいようにしています」と辻尾さんは話します。
また、このコップにはアイコン+英語版の販売もあり、「生活に取り入れやすいミニマルな印象を意識しました。アイコンもつけたのは日本語の方とより差をつけるためです」とのこと。素材はガラス製で、ハンドル付きの方は耐熱グラス、ハンドルなしの方は非常に薄い作りとなっているそうです。
価格は1800円~。販売は、「渋谷パルコ」で9月28日まで開催中のポップアップストア『コーヒーようちえん』または、オンラインストア『TOAL shop』にて(在庫は要問い合わせ)。