送迎バス女児死亡、この悲しみ繰り返さぬために 「置き去り防止アプリ、無料なので使って」ソフト開発会社が呼びかけ

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2021年夏、福岡県の保育園の送迎バスに取り残された園児が熱中症で死亡し、国が安全管理の徹底を求める通知を出していた中、静岡県牧之原市の認定こども園でも送迎バス内に置き去りにされたとみられる園児の女児が死亡する事件が起きました。幼い命が失われることをもう繰り返さぬよう、園児置き去り防止アプリ「QRだれドコ」を運営するフルティフル合同会社(静岡県浜松市)はアプリの利用を呼びかけています。

 2021年末に開発、2022年6月にリリースしたこのアプリは、園児の名札の裏などに入れておいたQRコードを保育者のスマホや保育園・幼稚園に設置されたタブレットで読み取ることで、保育園・幼稚園の管理者や保護者が園児の入園や園での活動を共有できる仕組みです。インターネットに接続されたタブレットやスマホがあれば、QRコードを印刷した紙を園児の名札の裏に入れるだけで利用可能。システム自体も保育園・幼稚園であれば原則無料で利用できます。

バス点呼機能を追加

QRだれドコは、6月のリリース以降に新たな機能を追加し、8月末にはその一つである「バスモード」の試験運用を始めました。バスモードは、バスの乗降時に名札裏のQRコードを読み取ることで、各バス停で自動点呼しつつ乗車、園に到着後も自動点呼しつつ園児を降車させる仕組みです。降ろし忘れの園児がいれば添乗者のスマホに注意メッセージが表示されるため、万一降ろし忘れが発生してもバス運転手や添乗者がその場で気付きます。さらに、バスに取り残された場合も含めて園児の入園、未入園状況が園にいる保育者全員で共有できます。また、保護者は自分の子供の状況をスマホやパソコンで常に確認できます(園からの許可とシステムへのログインが必要)。

急な熱などの体調の変化で登園児は日々変わります。園児の状況を毎日情報共有し、保育園。幼稚園側が完全に把握しておくことには限界があります。バスモードでは、保護者から園へ急な休みの連絡が入ったとき、パソコン画面で該当する園児の乗車予定のチェックボックスを変えることにより、走行中のバスに登園者の変更が伝達されます。これによって各バス停で誰が乗る予定なのか、お休みの園児がいるのかといった最新情報を添乗者が常に把握できます。入園時には保護者にその情報が伝達されるため、保護者も安心して仕事や家事ができます。

日中の様子も

6月のリリース以降で追加されたもう一つの機能は「すまいるモード」です。これは園児が園に設置されたタブレットに名札裏のQRをかざすことで自発的に保護者にメッセージを伝えることができる仕組みです。「ごはんぜんぶたべたよ」「えんていであそんだよ」などのメッセージ(園で設定可能)を選び、スマイリーボタンで今の気持ちをタップしてQRをかざすと保護者に園児からのメッセージが送信されます。

問い合わせは、フルティフル合同会社 e-mail:info@frutiful.net

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