京都大が改良し、新ブランド肉目指す 黒毛和牛「京大紅牛(くれなゐビーフ)」の紅に込められた意味は!?

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 京都大農学研究科が改良を加えた黒毛和牛の独自ブランド「京大紅牛(くれなゐビーフ)」がこのほど、京都市南区の市中央卸売市場第二市場で初めて競りにかけられた。京大の付属牧場(京都府京丹波町)が独自のえさで育て、霜降りが入りながら上品な味わいの肉質を実現したという。府内産牛の新たなブランドとして、認知度向上を目指す。

 同牧場では、教育研究のため黒毛和牛約100頭を飼育し、毎年約20頭を市場に出荷している。独自ブランド化は研究や牧場の取り組みを広めることが目的で、京大の前身・旧制第三高等学校の寮歌の歌詞にちなみ、「紅」の字を加えた。

 肥育方法では「飼料」に工夫を凝らした。ビタミンB12の欠乏を防ぐ効果がある微量元素のコバルトを配合したサプリメントを与え、上品な肉質を生み出したという。こうした方法で育てた和牛のうち、市場の等級で上位の4、5等級の肉だけを京大紅牛として売り出す。

 この日は2頭が競りにかけられ、1キロ当たり2611円と2246円でそれぞれ落札された。牧場長の南直治郎教授(生殖生物学)は「一貫した管理で安心安全な牛肉であることが保証できる。今後、京都のブランド肉の一つとして認知度を高めていきたい」と話した。

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