ビジネスチャットが浸透してきているものの、「社内のコミュニケーションツールはメールがメイン」という企業もまだまだ多いのではないでしょうか。そこで、職場で社内メールを使っている全国の男女374人(女性194人・男性180人)に聞いたところ、社内メールで改善してほしいことは「独自のルールが多い」「システムが使いにくい」などに回答が集まったそうです。
株式会社ライズ・スクウェアが運営するWebメディア「RS MEDIA」が、2022年7月~8月の期間に「社内メールで改善してほしいことに関する意識調査」と題して実施した調査で、20代(28.6%)、30代(35.6%)、40代(24.3%)、50代(10.7%)、60代以上(0.8%)の人が回答しています。
はじめに、「社内メールの使用頻度」を聞いたところ、78.0%の人が「週5回~毎日」と回答。次いで、「週2回~4回」(15.8%)、「週1回」(4.0%)と続いた一方で、「使用しない」と回答した人も0.3%いたそうです。
また、「社内メールを毎日使う」と回答した人に「1日に使う回数」を聞いたところ、「10回以上」(49.6%)が最多に。次いで、「4~9回」(27.3%)、「2~3回」(18.9%)という結果になりました。
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続いて、「社内メールを使うのはどんなときですか」と聞いたところ、1位は「日々の報連相」(180人)でした。次いで、2位は「依頼・指示のやりとり」(99人)、3位は「情報共有するとき」(55人)、4位「資料を送付するとき」(52人)と続きました。上位の結果と具体的な内容は以下の通りです。
【1位:日々の報連相】
▽部署間での業務連絡をするとき(24歳・男性)
▽顧客から電話があったときの要件を伝えたり、部署内での連絡事項に使っています(45歳・男性)
▽上司に仕事の進捗状況を報告するとき(54歳・女性)
【2位:依頼・指示のやりとり】
▽システム運用をしているので、他部署からの依頼受付にメールを使う(38歳・男性)
▽部下や他部署にお願いごとをする際や、上司からの指示を受けるとき(56歳・男性)
【3位:情報共有するとき】
▽気になる記事やニュースなど、社内のみんなと情報を共有したいとき(26歳・女性)
▽客先情報の社内展開(33歳・男性)
▽対外的なメールを上司やチームで共有するとき(42歳・女性)
【4位:資料を送付するとき】
▽作成した契約書を営業に送るとき(24歳・女性)
▽ネットワークに接続していないPCにデータを送ってもらうため(38歳・女性)
▽書類ファイルのやり取り(45歳・男性)
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また、「社内メールで改善してほしいこと」を聞いたところ、1位は「独自のルールが多い」(112人)でした。次いで、2位は「システムが使いにくい」(111人)、3位は「自分に関係ないメールが届く」(31人)、4位は「他ツールを利用したい」(16人)といった回答が上位に並んだそうです。上位の結果と具体的な内容は以下の通りです。
【1位:独自のルールが多い】
▽メール送信エラー防止目的で、「同じ内容のメールを2回送る」というルールがある。めんどくさいので止めたい(25歳・男性)
▽いちいち頭に「お疲れさまです」をつけるのが煩わしい(33歳・女性)
▽CCの宛先がどんどん増えていく文化(38歳・男性)
【2位:システムが使いにくい】
▽いちいち「承知致しました」と返信するのが面倒なので、「承知致しましたスタンプ」や「承知致しましたボタン」がほしい(24歳・女性)
▽メールの検索機能が使いにくいので改善してほしい(32歳・女性)
▽メールボックスの容量が少ない(45歳・男性)
【3位:自分に関係ないメールが届く】
▽自分に無関係なシステム情報が1日に何通も来るのをどうにかしてほしい(33歳・女性)
▽知る必要のない内容のメールが選別なくCCで送られてくると、時間を無駄に費やしてしまいます(49歳・男性)
【4位:他ツールを利用したい】
▽「確認しました」など不要な返信が多いので、チャットのようにもう少し簡易なものにしてほしい(27歳・女性)
▽重要なことだけメールで、そのほかは他のツールにしてほしい(32歳・男性)
▽メールでやりとりすること自体が手間と感じる。チャットを導入してほしい(35歳・男性)
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調査を行なった同社は「チャットは『挨拶文抜き』『ラフなコミュニケーション』が特徴なので、新しいツールを導入することで職場の文化が変わる可能性も。『ルール』ではなく『ツール』を変えるほうが、案外簡単かもしれません」と述べています。