セミを怖がる息子に父「こう持てば大丈夫」→衝撃の告白「本当は虫嫌いなんです」 威厳を守る姿に「誰かのためなら頑張れる」

宮前 晶子 宮前 晶子

「公園のベンチに座ってたら小1くらいの子が蝉採りをしてる
 その子、木に止まった蝉を怖くて触れない
 ↓
 近くにいた父親 「ほら、こう持てば大丈夫」 と手で掴んで見せる
 ↓
 子供、目がキラキラ
 ↓
 その後父親、僕の隣に座り 「...本当は私も虫触れないんですよ」と言ってきて
 父の威厳を見た」

夏の公園で遊ぶ父子の素敵なワンシーンを切り取った投稿をしたのは、ギャグ漫画家のおたみさん(@otamiotanomi)。そのときの様子をお聞きしました。

実は、その続きには、ちょっぴり切なくて、でもオチはしっかり笑いを取る、ショートムービーにでもなりそうな父の告白がありました。

「小さい頃は平気だったんですけどね」
その父親は力のない笑顔を見せた。
場所は自宅近くの公園。
過ぎ去る夏を惜しむかのように蝉時雨が鳴り響いていた。
「父親らしさを演出してくれた蝉に感謝です」
そう言う彼は、自らの言葉とは裏腹に 蝉を触った指を手持ちのアルコールで消毒していた」

リプ欄には、
「誰かのためなら頑張れる。武士道ですね」
「父親も初めからじゃなくて一緒に育って父親になるんだよなぁ」
「男だけど惚れた」
「お父さんの甲子園だ」とお父さんを誉め讃える声が届きました。

「私も昔からカブトムシとか苦手だったんですけど子供の前では頑張って触りました」
「私もこれだわ…今年の夏は蝉とトンボをがんばった」
「ほんとは虫なんて全然好きじゃない。びびってる子どもに勇気出させるためには大人が一肌脱ぐしかないのだ。だからカブトムシもカエルも触る」
「子供が出来て虫に触れるようになってから年々レベルアップしていってついに昨日素手でバッタを捕まえるところまできた」と男女問わず、子どもにいいところを見せるために頑張った実体験を打ち明ける人も。

また、このエピソードについて、おたみさんによるマンガ化を希望する人もいました。

一部始終を見ていたおたみさんに、現場での詳しい状況を教えてもらいました。

遠い目をしながら消毒スプレーで連射する姿、これも夏のメモリー

−−お父さんがお子さんのために頑張る姿、でも実は虫嫌いという展開。いいね!の数もじわじわ伸びていました。

「じわじわと増えて行くのはありがたいですし、じわじわという表現が蝉の鳴き声のようで「リンクしてるな」と思いました。“自分も昔、虫触れたのになんでかな?”というコメントも、ちらほらあって、「みんなそうなんだ」と思いましたね」

−−お父さんとお子さんはどんな雰囲気だったのでしょう?

「仲の良さそうな親子でした。自由に木々を覗く子供、そしてそれを見守るでん!と構えた父親という感じでした」

−−「知らない人同士で、急に会話するってあり?」というコメントもありましたが。

「アイコンタクトもありましたので、僕から「暑いですね。息子さん、お元気ですね」と話しかけました。息子さんは遊んでいたので、大人ふたりが座っているベンチと息子さんの距離は離れていましたよ。だから、この会話は、聞こえない楽屋裏的なものです」

−−アルコールで消毒していた、というのが上質なコントのようで。父の威厳とともに、悲哀も感じます。

「お父さん、フルマラソンを走った後のような表情で、遠い目をしていましたね。スプレータイプの消毒液は、「シュッ!シュッ!」の回数も多かったような。気のせいかもしれないけど(笑)。“親の消毒子知らず”ということわざを思い出しました、否、思い浮かべました!」

このできごとの他にも、ウォーキング中に見知らぬおじさんに話しかけられたり、バイト先で店長副店長のキスシーンを目撃したり、「笑ってこらえて」のロケに出会ったり(しかもきっちり笑いを取っている!)。おもしろそうなことに出会うと足を止める癖があり、ミラクルなできごとへの遭遇率が高いおたみさんは、「キャバクラ先輩」という漫画をブログで更新中。また、電子書籍「おたみのお頼み」も発売中。こちらもぜひチェックを。

■おたみさん Twitter  @otamiotanomi
■「キャバクラ先輩」blog https://otami.blog.jp
■「おたみのお頼み」https://www.shogakukan.co.jp/digital/09D083450000d0000000

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