41年勤務の車掌さん、ラストランでアナウンス「私ごとですが…」 その後下車したホームでの出来事に「遭遇したら泣いちゃう」「素晴らしい」

太田 真弓 太田 真弓

仕事で乗り合わせた電車内、偶然のタイミングで耳にした車掌さんのアナウンス内容を紹介したツイートが話題です。こちらをツイートしたRikaさん(@englishcafe225)にお話を聞きました。

「電車に乗っていたら…

『私ごとですが、この電車を持ちまして私の41年の勤務を終えます。本日のご乗車誠に有難うございました』

と車掌さんが言ってて、駅に着くとご家族とみられる方が花束を持って待っていてジーンとした

こういう私事はどんどんシェアしていただきたい

お疲れ様でした」

Rikaさんがこうツイートすると瞬く間に拡散。
「たまたまスマホの電池切れで外を眺めていたら聞こえたアナウンス。イヤフォンしていなかったから出会えたエピソード」とも連続ツイートしています。

「車掌さん!41年お疲れさまでした!その電車に乗り合わせたかった!」
「私からも花束あげたい」
「素晴らしいシーンに立ち会えましたね」
「その場に遭遇したら泣いちゃいそう」
「とても心温まるお話シェアしていただきありがとうございます」
「久々にホッとするツイートに出会いました」
「電車内で起きるニュースが、いつもこんなハッピーだったらいいのに」
「たまにはイヤフォン外して外の音にも耳を傾けていきたいですね!」
「ご家族が花束を持って待ってる情景が浮かびます」
「『ぽっぽや』思い出しました」
「たまに日常は映画みたいな事が起こりますよね」

ツイート内容の温かさに感動する声が続々と届き、現在、37.2万件のいいねがついて、300件を超えるリプライが寄せられています。

なかには、国内線で引退するCAさんを紹介するアナウンスを聞いた話、航空機機長ラストフライトを紹介するアナウンス動画のシェア、海外での同様の経験、車掌業務に従事していたご家族のラストランを見守ったコメントなど、交通機関にまつわる多幸感あふれるエピソードも多数届きました。

Rikaさんにお話を伺いました。

スマホの充電切れでめぐりあえたアナウンス 「私事ですが…」に、驚いて耳をすました

――今回の車掌アナウンス、どのように感じられましたか?

この電車は普段から利用しておりましたし、車内アナウンスは必要なことに限られていると思っていたものですから、「私事ですが…」というアナウンスが聞こえた時に「一体何を話されるのだろう?」と驚きで耳をすませました。

海外でのアナウンスはもっとカジュアルなものが多いのですが、日本の公共交通機関などは、慣習的なアナウンス業務が通常ですよね。でもこういった人が聞いてほっこりするようなメッセージは、人間味が出るというか、逆にもっと聞きたいなと思います。特にコロナ禍でストレスフルな毎日ですので、「心温まった私事」「心温まる私事」はシェアしていただきたいと思いました。

――情景が目に浮かぶツイートです。

感動が冷めやらぬ内に…と思いましたが、あいにくスマートフォンの充電が切れておりました。帰宅後すぐに充電器を挿しながら打ち込みました。この電車の後、乗り換えたので時間にしてアナウンスからは約3時間後くらいのツイートです。

――アナウンスは終着駅間際に?

到着数分前だったと記憶しております。

――まわりの乗客の皆さんに何か反応は?

空いておりましたので私の周りには、乗客はいませんでした。

――ホームでのシーンもとても感動的でステキです。降車した乗客の方々もお気づきに?

私が偶然にホーム側に座っていたもので、本当にタイミングよくご家族を目にすることができました。私に続いて降車された乗客の有無、反応は不明でございます。

スマホから顔をあげ、イヤフォンを取って外の世界に目や耳を向けることで奇跡を拾えるかもしれない

――ツイートに大きな反響がありました。

こんなに反響があり、大変驚いています。スマートフォンの充電切れで耳にしたアナウンス、たまたま乗車した電車、この車掌さんの41年間で最後の便だったこと…多くの偶然が重なって素敵な人生の1ページを目にすることができて温かい気持ちになりました。また、SNSでの沢山の方々の反響から、ともに感動を分かち合えたのだと感激しております。

いつものように外の世界を遮断して、自身のことに集中していたら気づかなかったことでしょう。スマートフォンから顔をあげ、イヤフォンを取って外の世界に目を、耳を向けることで奇跡を拾えることができるかもしれないと感じました。まさに、私の好きな言葉「Serendipity(偶然に思いがけない幸運に出会う)」を体感することができたと思います。

また、コメント欄が優しさで溢れていて、シェアしてよかったと思いました。機長のラストフライトで同じような経験をされたかたがいらっしゃいました。その方の録音された音声を聴いて改めて感動しました。

――車掌さんへのメッセージをぜひ!

長年安全第一に、ご家族の支えを受け、お勤めされたことと思います。車掌さんの最後の便で、感動のお裾分けをいただき感謝しています。第二の人生、幸多き日々でありますよう、お祈りいたします。

◇   ◇

今回のエピソードをシェアしてくれたRikaさんこと高山りかさんは、宮崎県延岡市で英会話教室「Rika’s English Café」を運営。通訳・翻訳業や英会話講師として活躍中です。日常の様々な出来事への思いを英語と日本語で配信するPodcastも人気。今回のエピソードも英語を交えて聴ける…かも!?お楽しみに。

<Rikaさん関連情報>
■宮崎県延岡市の小さな英会話教室「Rika’s English Café」ホームページ https://t.co/dvrMdtr7Ee
■Twitter https://twitter.com/englishcafe225
■YouTube「Rika’s English Café」 https://www.youtube.com/c/RikasEnglishCafe

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