お金にまつわる両親とのエピソードを紹介したそめこさん(@_someko_)のツイートが話題です。銀行でおろしたばかりの生活費7万円を封筒ごと紛失した、そめこさん。訪れていたショッピングモールにも問い合わせ、駅や地元交番にも届け出ましたが見つかりませんでした。数日待てど連絡はなく、もう諦めた頃になんとなくご両親にその話をしたそう。
するとお母さんは、怒るでもなく呆れるでもなく「拾った人はラッキーだったねー!きっとパーッと遊びに使っただろうね!あなたは経済回したってことだよ!」と言って笑い飛ばし、お父さんは笑いも怒りもせず黙っていながらボソッと「落としたのが命じゃなくてよかったよ」と翌日同額を振り込んでくれたそう。
「私がすごく落ち込んでるのがわかったからこーゆー対応をしてくれたんだろうけど否定されなかったことですごく救われた。自分の子供に同じことが起こった時、私はこんな風に対応出来るだろうか。人によっては『甘やかし』だと思うかもしれないけど、そんな両親を心から尊敬してるし目標だと思ってる。…という、もうすぐ母の日だね、ってお話」と、当時の思い出や現在の心境を綴っています。
こちらのツイートに12.3万件のいいねがつき、
「素敵なご両親」
「泣けます。なんて素晴らしいお考えなんだろう。」
「子どもがこれから何か失敗した時にどんな風にしてやればよいかの指標になりました」
「こういうときにお金ってとても大きな気持ちに感じますね」
「一生救われ続ける一言ってありますよね」
「ご両親の神対応に感動しました」
「自分が弱っている時に味方でいてくれる…ステキなご両親ですね」
「とても素敵なお話を共有させてくださってありがとうございます」
「優しい世界」
「お父様の一言、そめこさんへの深い愛情が感じられます」
「私もご両親のようにポジティブに人の心に響く事言ってあげられたら良いな」
「大きなお金は痛かったけど大きな愛がかえってきたね」
など、ご両親への称賛の声とともに、読んだ方々のお金紛失体験や財布拾得の経験談など400件を超えるコメントが続々と届きました。
「すべてのリプをありがたく全部読ませていただいています」というそめこさんにお話を伺いました。
両親の器の大きさに尊敬と感謝
――こちらのエピソードはいつ頃のお話で?
おそらくもう10年以上前です。
――生活費を落とされたとのことでしたが当時は一人暮らしなどを?
もう結婚していました。子供もいました。落としたお金は夫の給料ではなく自分の口座のお金です。
――今回ツイートされたきっかけは?
たまたま「お金を落とした」か「拾った」かのツイートを見かけて、母の日も近かったのでなんとなくツイートしました。
この出来事を忘れたことなんてないですし、給料日後など少しまとまったお金を手にするたびにいまだにため息です。今回、正直こんなに反応があると思いませんでした…。
――当時はどんなお気持ちでしたか?
怒られるとは思わなかったのですが、「なにやってんのよー!」くらいの反応だと思っていたので、ツイートした通り両親の器の大きさに尊敬と感謝しかなかったです。
――たくさんのリプもあって、ご両親の性格を少しご紹介されておられましたね。
今回のツイートに頂いた反応を全部読ませていただいてるうちに、「そういえばうちの両親が何かに動揺している姿って見たことないなぁ」と思いました。昔から「なんとかなる」「お金で解決できることにはお金を使いなさい」って言われてたなぁ、と。
――「自分の子供に同じことが起こった時、私はこんな風に対応出来るだろうか」とも。
あらためて考えてみると、子供たちに同じ対応ができるかどうかはもしかしたら親側の心構えと言うより、子供の日頃の姿とかお金に対する姿勢も関係してくるかもしれないです。さすがのうちの両親でも、私が散財して贅沢品を買い漁るような生活していたら助けてくれなかったと思いますし…。
――今後、もしお子さまから何か深刻な相談があった場合はどのように対応してみたいと?
子供の生き方や価値観にもよります。好き勝手やってて困った時だけ泣きつかれても助けてあげられないですよね。そうじゃなければ全力で味方になりますし、出過ぎずお願いされたことだけ口を出すスタンスでいます。そのためにも普段から親子の関係性を良くしておきたいです。
実際、あまり口に出してこない子供たちなのですが、相談されたときは「どうしてあげたらいい?」と聞くようにしています。「あとは自分でなんとかする」といえば軽めのアドバイスだけしますし、「何とかして欲しい」と言われれば過保護と言われても動きます。
――一連のツイートにたくさんの反響が寄せられました。
こんなに反応があって戸惑っています。同じような経験をされた方や、素敵な親御さんたちのお話が聞けて嬉しく思います。
身近な人に同じようなことを言ってもらったというお話ももちろんですが、お金を拾って届けたという方が本当に多くて。またそれを読んで感銘を受けたり、自分の事のように怒ってくれる方が沢山いて、素敵な世界だなーと思いました。Twitterってこういう風にありたいですよね。
――今回のツイートのことをご両親はご存知で?
話してません!そもそもTwitterって何??ってなるので(笑)。でも今年の母の日はいつもより少しサービスしておきました(笑)。
実家は隣県なので今まで月に1回ペースで会っていたのですが、コロナ禍になってから2年半近く会えていなくて…。実家に帰りたいです!!会える日まで体大事にして!
◇ ◇
途方に暮れるそめこさんにおおらかに寄り添われたご両親のスタンスから多くの学びがあるように思えます。
それにしても、リプ欄に寄せられたお金にまつわるエピソードの多さと皆さんがひょんなことから手にした額の大きさにびっくりすると同時に、人生訓としてのことわざに「お金」に関するものが多いのも分かる気がしてきました。「金は天下のまわりもの」「悪銭身に付かず」「いつまでもあると思うな親と金」…胸に刻んでおきます。