10年ぶり映画出演の加藤ローサ、新津ちせと親子役初共演 プライベートでは2児の母、母性を感じる瞬間って?

石井 隼人 石井 隼人

8月19日公開の映画『凪の島』で、新津ちせ(12)と加藤ローサ(37)が親子役で初共演した。ロケ地・山口県下松市笠戸島で共にひと夏を過ごしたこともあり、二人の息はピッタリ。まるで本物の親子のように仲睦まじい。プライベートでは2児の母であり、約10年ぶりの映画出演となる加藤の心境の変化も大きく関係しているようだ。

窓を開ければそこには海と山と夕日

山口県の瀬戸内にある自然豊かな島を舞台に、一人の少女の成長を瑞々しく描く。両親の離婚を理由に母の故郷である瀬戸内の小さな島で暮らす少女・凪を新津、その母・真央を加藤が演じる。

「ホテルの窓を開ければそこには海と山と夕日。東京にはないような自然や見たことのない虫もいたりして、調べたくなるものばかり。こんな幸せな時間がずっと続いたらいいのにと思っていました」と新津が昨年9月に行われた撮影を懐かしむと、加藤も「瀬戸内海は穏やかでまるで湖のよう。ホテルの部屋から毎日見える夕日に『今日もお疲れ様!』と言われているみたいで日々癒されました」と思いは同じようだ。

母親になって心境180度変化

奇しくも撮影が行われた昨年は、加藤にとっては結婚10周年という節目の年。母親としての奮闘の日々から離れての久々の長期ロケでもあった。「母親というものはなかなか自分の時間がとれないもの。ボーッと海を見つめることがこんなに贅沢なことなのかと感動するくらいデトックスできました。息子たちからは『いつ帰ってくるの?もうパパ嫌なんだけど』という電話もありましたが、東京で男3人仲良くやっていたようです」と笑う。

映画出演も『ガール』(2012年公開)以来約10年ぶり。加藤は「ブランクはありました。セリフってこんなにも覚えられないものなのかと…。今までの自分はどのようにしてセリフを覚えていたのだろうかと思ったりして」と思わぬ変化に自分自身も驚いた。

実際に母親になってからの母親役は、それ以前とは大きく違うと実感している。変化は私生活にも表れている。「どちらかといえば私は子供が苦手なタイプでしたが、いざ母親になってみると心境は180度変化。電車で他人の赤ちゃんを見たりすると、どんなお子さんなのかな?と想像して可愛らしいと思える。この感覚が母性なのかもしれない。子供を産んでいなければこの感覚は私には皆無だったと思います」と打ち明ける。

お菓子を広げてピクニック

そんな加藤について新津は「とてもお茶目で可愛らしい方。すごく優しく温かく話しかけてくださって、本当の親子のような関係性を築くことができました」と感謝。気分転換に散歩をしていた際に偶然加藤と出会い「20分くらい一緒にピクニック。お菓子を広げて一緒に食べたりして、楽しい時間を過ごすことができました」と優しい人柄にすっかり打ち解けた。

加藤も新津について「私も10年子育てをしているので、ちせちゃんと一緒にいると『この子はどんな赤ちゃんだったのかな?』『どんなお姉さんになるのかな?』とちせちゃんの過去や未来を想像したりして楽しく過ごせました」と目を細めながら「今日のちせちゃんは可愛らしいワンピースを着ておしとやかにしているけれど、撮影中は男の子と一緒にワンパクしていたよね?」とすっかりママの表情で優しく語り掛ける。

次はダークな関係性で再共演?

加藤の2人の息子は、ママの活躍をかなり応援しているらしい。「テレビや映画にもっと出てほしいらしく『どうしてもっと出ないんだ?』『この役はママが演じた方がいいのに』なんて言ってくれます。周りに『俺のママはテレビに出ているんだぜ!』と自慢したいのかもしれません。私が出演する作品も見てくれていて、結構な辛口感想をくれることもあります」と嬉し恥ずかしといった表情。一方の新津は「私の場合は学校の友達が、友達の友達に『この子凄いんだよ!』と自慢してくれる時があって…。嬉しいけれどちょっと恥ずかしいです」とはにかむ。

本作を通して仲を深めた新津と加藤。早くも再会を期待している。新津が「次はダークな関係性はどうですか?」と提案すると、加藤も「ちせちゃんが実は悪の組織のボスで、私はその右腕。ニコニコしながら凄いことを言って、私はそれに従順に従う感じ」と妄想爆発。新津は「面白そう!是非ともやってみたいです!」と声を弾ませると、加藤も「次回は今回の作品とは全く違う作風でお目にかかりたいです」と再共演を誓い合っていた。

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