生活情報誌などを刊行する「オレンジページ」が、全国の20歳以上の女性を対象に、夫婦で家事をどの程度分担しているか調べたところ、分担の割合については満足している人が約6割いる一方で、手間のかかる家事は妻の負担が多い傾向にあることが分かりました。特にトイレ掃除は約7割が「妻のみ」という結果だったそうです。
家庭内のジェンダーフリーを探るため、2022年4月に実施した調査です。
既婚女性839人に「夫婦での現在の家事分担の割合」について聞いたところ、「満足」(23.2%)、「やや満足」(39.3%)を合わせると、62.5%の人が「満足している」と回答。
また、「夫婦で家事をどのように分担していますか」と聞いたところ、分担率が高いものとして「日用品の買い出し」(61.4%)、「整理・収納」(55.4%)、「ごみ出し」(54.0%)などが挙げられました。その一方で、分担率が低いのは「トイレ掃除」(27.8%)、「料理」(39.7%)という結果に。トイレ掃除は68.5%、料理は60.1%が「妻のみ」担当という回答でした。
回答者からは、「料理が私担当になっている。料理は、買い出し、メニューを考える、調理するなど、どの家事よりも一番大変だと思う。例えばごみ出しをしているからといって、互いに1つずつ負担している、平等だとは思わないでほしい(30代・パート)」、「トイレ掃除、汚したら即やってくれるといいのに(30代・専業主婦)」などの声が寄せられ、シェアの理想と現実のギャップに不満を抱えている人が、少なからずいることが窺えたそうです。
その一方で、ほかの設問では「家庭の家事の分担はお互いさま」「家庭の家事の分担はできる人がやる」「家庭の家事の分担は助け合う」「家庭の家事の分担は全員で」いった言葉が集まり、性別という視点だけにとどまらず、家族で助け合い、一人だけに負担をかけないようにという思いが感じられたといいます。
調査結果を踏まえて同社は、「『100家庭100色。いろいろなスタイルがあっていいと思う(50代・専業主婦)』というコメントもあるように、家事の分担に正解はありません。大切なのは、お互いが思いやりの気持ちをもって、柔軟にサポートしあうことなのではないでしょうか」と述べています。