動物園の人気者・ジャイアントパンダのタンタン(旦旦)さんが、まるで踊っているかのようなレア動画が、神戸市立王子動物園(@kobeojizoo)の公式ツイッターに、投稿されて話題に。飼育員の方にお話を聞きました。
急にゴロンと仰向けになったタンタンさん、足でなんだかリズムを取りはじめたかと思えば、手でお腹をポンポンたたみながらリズムを刻みます。その後は上半身を大きくグネリグネリと動かして、まるでストリートダンスを踊っているみたいです!
そんないきなりのダンスにファンからは、
「ダンス対決ですか?」
「どんどん楽しくなってノリノリで踊っちゃったのね♪」
「お手手ポンポンからの…まさかのダンシンタイム」
「笑いすぎてお腹イタイです」
などのコメントが寄せられていました。
キレッキレのダンス
キレッキレのダンスを見せてくれたのは、メスのジャイアントパンダ、タンタンさん。ほかのパンダに比べて、控えめ(短め)なおみ足から繰り出される優雅な所作で「神戸のお嬢様」と呼ばれ、親しまれています。これは何をしているのか? 本当にダンスなのか!? タンタンを担当する、飼育員の梅元良次さんに聞きました。
ーーツイートにある「朝のモニタリング」とは、どんなことをするのでしょうか。
当園では24時間タンタンの行動を録画しています。飼育担当が帰った時間からのタンタンの行動を、翌日見返しているんです。
ーーこの映像は、どの場所のカメラに写っていたのでしょうか。
寝室のカメラです。
ーー最初にこの映像を見たときは、どう思われましたか?
僕も初めて見た動きだったので「おい、おいどうした?」と思うのと同時に、かわいくてついつい笑ってしまいました。
ーーリズムを取ってからノリノリ。まるで踊っているように見えますが、これは何をしているのでしょうか。
よく、壁に背中をすり付けてかこうとするので、多分この時も、床に置いてあった竹で背中をかこうとしたのだと思います。
――じつは、背中がかゆかったんですね。
僕が想像するに、ポイントは背中にあった竹ですね。この竹を使って背中をかこうとしたけど、中々自分のかゆい場所に当たらなくて、ああいう風に体を横に振ってダンスのような動きになったのではと勝手に想像しています。
ーー動画の最後にむくりと起き上がりましたが、あの後はどうしていましたか?
そのまま横になって眠りに入りましたから、すっきりしたのかもしれませんね。
ブラッシングをおねだり
ーー犬や猫は換毛期に体をかくことがあります。ジャイアントパンダには換毛期はないとのことですが、タンタンにも毛が抜けやすい時期はあるのでしょうか。
タンタンの場合は、春から夏にかけて抜けやすい時期があります。
毛が抜けてかゆいとき、いつもは飼育員さんたちにおねだりして、ブラッシングをしてもらっているというタンタン。このときは、まわりに人がいなかったため、自分でどうにかしようとしていたようです。梅元さんによると、タンタンはこのほかにも、リラックスしている時に座り込んでリズムを取ったりもするのだそう。よそではあまり見られない、リズム感のあるパンダなのです。
現在タンタンは26歳。人間に例えるとおよそ70歳代と高齢です。現在は体調管理のため公開を中止していますが、公式ツイッターには、毎日タンタンのかわいらしい姿がアップされていますので、ぜひのぞいてみてくださいね。
「神戸市立王子動物園」
住所:兵庫県神戸市灘区王子町3-1
電話:078-861-5624(代表)
公式ホームページ:http://www.kobe-ojizoo.jp
公式Twitter(@kobeojizoo):https://twitter.com/kobeojizoo