喫煙者の6割が「20歳になったらたばこを吸ってみたいと思った」…きっかけは「家族がたばこを吸っていた」「友人や知人に勧められた」

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成人年齢が18歳に引き下げられても、喫煙は20歳まで法律で禁じられています。現在20歳以上の人に、「成人年齢とたばこ」についての世論調査を行ったところ、喫煙者の6割、非喫煙者の2割の人が「20歳になったときに、たばこを吸ってみたいと思った」と回答しました。吸ってみたいと思ったきっかけとしては「家族がたばこを吸っていて、たばこが身近にあったから」が最多だったそうです。

国立研究開発法人国立がん研究センターが2022年4月に実施した調査で、成人2000人(喫煙者1000人、非喫煙者1000人)計2000人から回答を得ました。

「18歳や19歳の成人は、喫煙が禁止されていることを知っていますか」と尋ねたところ、「知っていた」は68.6%、「あまりよく知らなかった」は16.1%、「知らなかった」は15.3%という結果になりました。

また「喫煙開始年齢に関連して、どのようなことを知っていますか」と尋ねたところ、「喫煙開始年齢が低いと、喫煙年数が長くなる」が最も高く44.9%となり、「喫煙開始年齢が低いと、疾病のリスクが高くなる」が 42.9%、「喫煙開始年齢が低いと、ニコチン依存度が高くなる」が 40.7%と続きました。「特に知らない」と回答した割合も 29.9%だったそうです。

「20歳になったときに、たばこを吸ってみたいと思いましたか」と尋ねたところ、「吸ってみたいと思った」と回答した人は61.3%と大部分を占め、「吸いたいとは思わなかった」と答えた人は 14.3%となりました。一方で、非喫煙者に同様の質問をしたところ、「吸ってみたいと思った」と回答した人は 20.5%にとどまっていました。

「20歳になったとき、たばこを吸ってみたいと思った」と答えた人を対象に、「たばこを吸ってみたいと思ったきっかけは何でしたか」と質問したところ、「家族がたばこを吸っていて、たばこが身近にあったから」が最も多く52.0%でした。続いて「友人や知人にすすめられたから」が37.3%、「たばこを吸っている人を見て、真似をしたいと思ったから」が26.4%、「テレビドラマや映画で役者が喫煙するシーンを見て格好良いと思ったから」が22.8%といった結果になりました。

一方で、「20歳になって得られる権利を行使したいから」は12.6%、「たばこの広告を見て、たばこに興味や関心を持っていたから」は11.5%と、回答割合はそれほど高くなかったことが分かったそうです。

「周りの人のたばこの煙について、不快に思いますか」と尋ねたところ、「不快に思う」 が55.6%、「どちらかといえば不快に思う」が26.1%という結果に。

喫煙者・非喫煙者別に見てみると、喫煙者では「不快に思う」 が16.2%、「どちらかといえば不快に思う」が32.2%という結果だったのに対し、非喫煙者では「不快に思う」 が63.3%、「どちらかといえば不快に思う」が24.9%となり、非喫煙者の9割近くの人がたばこの煙を不快に感じていることが分かったそうです。

「公共空間での受動喫煙対策について、今後どの程度の対策を進めるべきと考えていますか」と尋ねたところ、喫煙者では「喫煙者の気配りや配慮にゆだね、公共空間の喫煙に対する規制は緩めるべきである」が31.3%と最も多く、次いで「喫煙はあくまで個人の自由であり、公共空間の規制はなくすべきである」が21.4%となりました。

一方で、非喫煙者では「受動喫煙のない社会をめざし、公共空間での喫煙を一律に禁止すべきである」が46.0%と最多となり、続いて「受動喫煙を減らすように、公共空間の喫煙に対する規制を強化すべきである」が29.3%となりました。

【出典】
▽成人年齢とたばこについての世論調査結果
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2022/0531/index.html

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