湯船に浮かぶアヒル、アヒル、アヒル…その数、およそ2000!? 神戸が誇る平清盛ゆかりの湯こと「湊山温泉」が、また酔狂なイベントを企画している。6月4、5日開催の「超アヒル風呂」。男風呂、女風呂にそれぞれ1000羽ずつ、あの黄色いアヒルを浮かべるというのだ。加減というものを知らないのか。
湊山温泉はこれまでも子供の歓心を買おうと、週末ごとにアヒルや積み木をはじめとするいろいろなおもちゃを浮かべる企画を展開してきた。しかし「やるからにはもっと本気で取り組まないと、私たちの思いが子供たちに伝わらないのでは」と、アヒルの数をこれまでの200程度から大幅に増量。6月から毎月第1土日を「超アヒル風呂の日」に設定した。
告知ポスターでは「ぬる湯浴槽内を1000匹以上のアヒルたちの保養場として開放!! どこからともなくアヒルたちがやってくるよ」「※たまにアヒル以外の動物やなにかもやってきます」とPR。夥しい数のアヒルたちが「いっしょにあそんでよ〜」などと馴れ馴れしく迫る。
さらにTwitterでは「これだけの数の動物と触れ合いながら温泉に入れるのはここだけ」などと、少し様子のおかしいことを口走りながら宣伝に勤しむ湊山温泉。何を考えているのか。店長の阿部大さんを直撃した。
—いくらなんでも多すぎないですか?
「いや、お風呂業界では一時期トレンドになってたんですよ。写真のインパクトもありますしね。もう10年以上前になるかな」
—え、じゃあ二番煎じの企画なんですか?
「そうそう。二番煎じどころか、もうどこが元祖かもわからないくらいです」
—ところで湯船にこれだけ大量のアヒルがいるとどうなるのでしょう。
「誰かが入ると浴槽から溢れるお湯と一緒にアヒルも外に流出していくでしょう。溢れていたら戻してあげてください」
—なるほど、よくわかりません。
「アホっぽいことをしてもっと子供さんを呼びたいんですよ。子供さん、来てくれないかなあ! いっしょにあそんでよ~!」
湊山温泉の入浴料は大人750円、小学生230円(土日は100円)、乳幼児(0〜6歳)は無料。この春、新たに導入した個室サウナも人気を博している。