【独占取材】神戸が誇る謎イベント「珍々風呂」、今年も開催!平家ゆかりの湊山温泉で9日から

黒川 裕生 黒川 裕生

年が明け、今年も成人の日(1月11日)が近づいてきた。

となると俄然気になるのが、やはり湊山温泉(神戸市)のアレである。

――今年もやるんですか?

「今年もやります」

というわけで3年目の“性神(せいじん)の日”、取材してきました。

平清盛ゆかりの湯として地元で親しまれている湊山温泉。流行りのサウナもないシンプルな温浴施設ながら、良質な源泉掛け流しが楽しめる名湯として、全国の愛好家にその名を知られる。2015年には廃業の危機に見舞われたが、救いの手を差し伸べてくれた新会社の下で再出発。以降は奇策、もとい、愉快な企画を次々に展開し、新たなファンの獲得にも成功している。

屋上のテントサウナや2階の漫画喫茶コーナー、そしてお手製の除夜の鐘など、数ある名物企画の中でも異彩を放つのが、成人の日に合わせて催される「珍々風呂」(今年は1月9、10、11日)。男性器の形に削った丸太を湯船に浮かべ、五穀豊穣や子孫繁栄、世界平和を祈願するという古来から伝わる生殖器崇拝にちなんだ真面目な取り組みなのだが、3年目を迎えてもなお、当サイト以外のメディアや大半の利用者からは見て見ぬふりをされる謎のイベントとして、独自のポジションを確立している。

6本の立派な珍々は普段、ボイラー室の神棚(の横)に祀られている。「神棚には毎日手を合わせていますので、結果的に珍々も毎日拝んでいることになりますね」と店長の阿部大さん。「2020年は新型コロナウイルスのせいでとにかく大変でした。書き入れ時の年末年始も残念ながら利用者数は2割減です。それでもどうにか年を越せたのは、珍々のおかげかもしれません」と愛おしそうに珍々を見詰める。

コロナ禍のため依然として人を呼ぶイベントは実施しづらい状況だが、阿部さんは「2021年はまずこの珍々風呂で勢いをつけたい」と力を込める。また今年は新たに、珍々にコロナ終息も祈願するという。そんな、なんでもかんでもお願いしていいんですか?

「いいんです。珍々ってどんな願いも受け入れてくれるんですよ」

……ほんまかいな。

さらに今年は初めて、珍々風呂の3日間は新成人の入浴料を通常700円から300円に。阿部さん曰く「昨年までは珍々のことで頭がいっぱいで、主役である新成人の皆さんのことまで気が回りませんでした」。もう!珍々の話ばっかり!

午前5時から午後11時半。水曜休み。1月は7日と8日も臨時休業。

入浴料は大人700円、朝風呂550円、小学生230円など。

■湊山温泉 https://minatoyama-onsen.com/
■湊山温泉のTwitter @minatoyamaonsen

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