保育園年中さんが突然の登園拒否!「仲良しのお友達が転園した」「年少さんのお手本にならなきゃ」成長ゆえのさまざまな理由

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保育園も年中さんになると、そろそろ園にもお友達にも慣れてくるころ…。そう思った矢先、再び「登園拒否」しだしたお子さんはいませんか? 保護者としてはこれまでの苦労を思い出して「またか…」とも思ってしまいますが、子どもに詳しく訪ねたり、保育士さんから話を聞いたりしてみると、その理由は年少さんのころとは違っていることに気が付きます。

どうして突然…ママたち驚き、戸惑いの声

実際に登園拒否が再開してしまったお子さんを持つママたちの声を見てみましょう。

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▽年中さんになって1週間くらいはなんともありませんでした。それなのに、ある日突然登園を渋るようになったんです。(男の子 30代ママ)

▽うちの子が通う保育園は、少人数のため進級しても担任が変わったり保育室が変更になったりすることはないと聞いていました。それなら安心かなと思っていたのですが、4月の中頃から「保育園楽しくない。お家にいたい…」と言うようになりました。(女の子 20代ママ)

▽私の娘は、年少さんの初めはお友達という概念がよく分からないようで保育園も楽しくなさそうでした。しかし、年度終わりごろからお友達が増えたようで、保育園が楽しいと言っていたので安心していました。このまま楽しく保育園生活を送っていくものだと思っていたのに、年中さんに上がってから激しく登園を拒否しています。私の実家が近くなので、実母に頻繁に預かってもらっている状況です。(女の子 40代ママ)

   ◇   ◇

ママたちによると、年中さんになって1週間から半月ほどで登園拒否が再開しているようです。筆者の息子も今年度から年中さんになったのですが、皆さんのお子さんと同様に登園拒否をしています。年少さんの後半からやっと登園拒否がなくなり、息子自身も保育園が楽しいと言っていたのでとても戸惑いました。

年中さんの登園拒否は「ママと離れたくない!」…だけじゃない?

年中さんになっても登園拒否の理由が、「ママと離れたくない!」「お家にいたい!」という年少さんと同じ場合ももちろんあります。しかし、実はそれだけではありません。考えられる理由は、以下のようなものがあります。実際の年中さんママの声と一緒に見てみましょう。

   ◇   ◇

【理由1:保育室や担任の先生が変わった】

▽娘が登園拒否をするので根気強く話をきいてみると、進級してから保育室が変わったようです。担任の先生の変更は聞いていましたが、保育室に関しては聞いていなかったので盲点でした。娘は少々こだわりが強いところがあるので、今までと違うお部屋で過ごすことがストレスのようです。(女の子 30代ママ)

▽娘が登園拒否する理由は、担任の先生の変更が原因のようです。新しい先生が特に怖い先生というわけではなさそうなのですが、やっと好きになれた先生が突然変わったことがショックみたいですね。(女の子 40代ママ)

…年中ママたちの声によると、保育室や担任の先生が変わったことが理由としてあるようです。年少さん時代に頑張ってきた環境が変わってしまうということは、子どもたちにとって大きなストレスなのでしょう。特に担任の先生との相性は大きく、先生の声のトーンや見た目でも左右されます。成長するということは変化の連続でもあるので、どのように子どもたちにお話しすれば良いか難しい問題ですね。

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【理由2:お友達の転園】

▽登園拒否をしている息子とお話を試みましたが、自分の気持ちをまだ上手く話せなので原因が分からずにいました。そんな時、この春に転園した息子と同じクラスだった子のママ(私のママ友でもあります。)から「うちの子が、〜〜くんがいないから保育園行きたくないって言ってる」と連絡が…。もしかしたらと思い息子に聞いてみると、なんとまったく同じ理由でした。それほどまでに仲良しのお友達ができたんだなと嬉しく思う反面、息子の寂しさを考えると悲しくなりました。(男の子 30代ママ)

…2つ目の理由が、お友達の転園です。年中さんに上がるタイミングというのは、小学校入学を視野に入れて引っ越しをする家庭が多いため転園が多い時期なのだそう。私の息子が登園拒否をする理由も、お友達の転園でした。毎日しょんぼりして帰ってくるので話を聞いてみると、いつも一緒に遊んでいたお友達が2人も転園してしまったとのこと。転園した本人だけでなく、残された側も寂しい気持ちになるというのは大変悩ましい問題ですね。

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【理由3:お兄ちゃんお姉ちゃん扱い】

▽うちの子が通う保育園では、年中さんに上がると下のクラスの子と一緒に過ごします。我が家はひとりっ子なので、自分よりも小さい子とどのように過ごしたらいいのか分からずに戸惑ってしまうようです。保育士さんもアドバイスはしてくれているようですが、引っ込み思案なのも相まって自分からなにかを働きかけるのが難しいのだと思います。(男の子 40代ママ)

…3つ目の理由は、保育園における年中さんの扱いが関係あるようです。このママのお子さんの通う保育園では、年中さんは年少さんの「お手本的存在」と考えているのでしょう。年中さんに上がる前に弟や妹が生まれたお子さんには、この考えはさほど難しくないかもしれません。しかし、ひとりっ子や末っ子にとってはなかなかハードルが高い場合もあるようです。

登園拒否する年中さんの担当保育士さんからのアドバイス

登園拒否が早く終わってほしい…そう思うのがママパパの正直な思いだと思います。実際に登園拒否をしている年中さんを持つ私に対して、担当の保育士さんはこんなアドバイスをしてくれました。

▽なぜ行きたくないのか、じっくり話を聞いてあげる

まずは、しっかりとお子さん本人から話を聞いてあげることが大切だそうです。ママパパにしっかりと気持ちを受けとめてもらうことで、不安が和らいだり自信が持てたりします。そこから不安を乗り越える力や困難に立ち向かう力が芽生えるので、しっかりとお子さんの話を聞いてあげてください。

▽送り出すときは「頑張って」よりも「楽しんで!」

普段から送り出すときに「頑張って!」と声かけをしているママパパは多いと思います。「頑張って」でも間違いではありませんが、登園拒否をしているお子さんにはもう少しだけ心が和らぐ声かけをすると良いそうです。例えば、「楽しんで!」や「いってらっしゃい」がそれに当たります。

また、「帰ったらたくさんハグしよう」や「晩ご飯は大好きなものにしよう」と帰宅後の楽しみを伝えるのも効果的でしょう。

登園拒否をしているお子さんは、登園しないことに罪悪感を感じている場合もあります。そのため、心の中では「保育園に行かなきゃ!」とすでに頑張っている状態なのです。保育園は緊張して過ごす場所ではありませんので、できるだけ気持ちが軽くなるような声かけをしてあげてください。

▽それでも長引く登園拒否は必ず園に相談を!

さまざまな対策をしても登園拒否が長引いている場合には、必ず保育園に相談をしましょう。お子さん自身が上手く言葉にできない理由が隠れている可能性があるからだそうです。保育園側でも原因がないか探ってみる必要があるので、ぜひとも相談をしてほしいと保育士さんはおっしゃっていました。

保育園は、地域の子育て相談窓口でもあるのでママパパからの相談は真剣に対応してくれます。子どもは家庭だけでなく、地域で育てていくものですので、勇気をだして保育園に問い合わせてみてください。

登園拒否児のママたちへ~保育士さんから頂いた言葉~

年中さんの登園拒否の理由と、私が保育士さんに実際にいただいたアドバイスをまとめました。年中さんになると、登園拒否の理由は周りの環境の変化によるものが多くなっていることが分かりますね。ということは、年少さんの頃よりお子さんの心は確実に成長していると言えるでしょう。どうかお子さんの成長ゆえの登園拒否だと思っていただきたいです。

さいごに、私が相談した保育士さんからいただいた言葉をご紹介します。

    ◇   ◇

「年度初めは、登園拒否する年中さんがとても多いのは事実です。ママたちは、年少さんの登園拒否から解放されたと思ったのにまた初めからか、と肩を落としていることと思います。しかし、お子さんたちは大人が考えているよりも驚くほどのスピードで環境に馴染むものです。保育園での環境の変化までは、ママパパが対処することは難しいでしょう。その点は、私たち保育士が責任をもってケアしてまいります」

「お子さんは保育園で、毎日本当に頑張っています。お友達と楽しく遊んだり、喧嘩をしたり、先生に褒められたり、怒られたり、毎日が変化の連続です。そしてママパパの前ではないからこそ、本人も気付いていないような緊張感を持って過ごしています。今一度、お子さんの頑張りを認めてあげて、登園拒否もわがままなわけではなく、頑張り故の行動だと理解してあげてください。ご家庭では、とにかくお子さんが安心できるように働きかけてあげることがお子さんの困難を乗り越える原動力となることでしょう」

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