社会状況がめまぐるしく変わる現代において、みなさんは自身のお子さんやお孫さんにはどんな企業に勤めてほしいと考えているのでしょうか。未成年の子をもつ20~69歳の男女800人に聞いたところ、お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業の1位は国家公務員で、2位は地方公務員だったそうです。
与信管理ASPクラウドサービスを提供するリスクモンスター株式会社が2022年4月に実施した「第10回 お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業」の調査で、未成年の子をもつ20~69歳の男女400人(男女各200人)、未成年の孫をもつ20~69歳の男女400人(男女各200人)から回答を得ました。
「お子さん/お孫さんに勤めてほしい企業ランキング」では、1位「国家公務員」(16.0%)、2位「地方公務員」(15.4%)と、公務員人気の根強さが伺える結果となりました。3位には民間企業の不動の1位の「トヨタ自動車」(10.5%)、4位「グーグル(Google)」(6.0%)、5位「アップル(Apple)」(5.9%)、6位「ソニー」(4.9%)、7位「パナソニック」(4.1%)、8位「任天堂」(3.8%)、9位「アマゾン(Amazon)」(3.5%)と続き、10位の「日本電信電話(NTT)」(3.4%)は前回39位から大きくランクアップしたそうです。
なお、ベスト20に入った業種としては、製造業が10社(トヨタ自動車、アップル(Apple)、ソニー、パナソニック、任天堂、日清食品、日立製作所、キーエンス、サントリー、明治)と最も多い結果になりました。次いで、総合商社(伊藤忠商事、三井物産、三菱商事)が3社ランクインしたそうです。
そのほか、前回調査から順位が大きく変動した企業としては、「三井物産(前回29位→11位)」「日本マイクロソフト(前回48位→13位)」「日清食品(前回48位→15位)」「日本放送協会(NHK)(前回133位→17位)」がランクアップしている一方で、「サントリー(前回9位→20位)」「楽天(前回10位→20位)」「花王(前回16位→27位)」、「富士通(前回16位→34位)」がランクダウンしていたといいます。
「お子さんに勤めてほしい企業」「お孫さんに勤めてほしい企業」それぞれで見ると、「国家公務員」「地方公務員」「トヨタ自動車」が、いずれもベスト3に入っており、安定した人気を有しています。また「アップル(Apple)」が、お子さん/お孫さんともに5位にランクインしていました。
続いて、「お子さん・お孫さんに勤めてほしい企業において重視するポイント」については、1位「経営が安定している」(53.4%)、2位「過重労働・ハラスメントがない」(42.9%)、3位「やりがいがある」(40.4%)といった回答が続きました。
お子さん/お孫さん、男女別ともに上位3項目は変わらず、いずれも「経営が安定している」が1位となっており、勤めてほしい企業ランキングのトップが公務員であることからも、倒産やリストラの不安がない安定した企業に勤めてほしいという父母・祖父母の願いが伺えたそうです。
一方、2位の項目としては、お子さんと女子は「過重労働・ハラスメントがない」、お孫さんと男子は「やりがいがある」となっており、女子にはストレスなく働いてほしいと考える傾向が強く、男子には仕事にやりがいを感じながら生き生きと働いてほしいと考えている様子が伺えたといいます。
最後に、「お子さん/お孫さんに勤めてほしい業種」を聞いたところ、1位「医療」(16.0%)、2位「通信・情報(IT)」(15.8%)、3位「専門サービス」(12.7%)と、前回調査ベスト3から変動はなく、上位業種の安定した人気が伺えたそうです。
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調査を行った同社は、「就職先の選定は、就職する本人だけでなく、お子さん/お孫さんの幸せを願う父母・祖父母にとっても重要な事象です。事実、企業の中には採用活動において、就職活動生向けだけでなく、父母や家族に向けても自社の魅力をアピールしている企業は少なくなく、それが採用活動に寄与している面も認められます」と説明。「企業にとって社員は最も重要な資産の一つです。優秀な人材を確保するために、社員本人だけでなく、その家族から見ても安心して働ける環境であることを示せるように、『経営の安定』や『健全な労働環境』の構築に努めることが求められています」と述べています。