「春の夜空に奇跡が起きました」
そんな小説の書き出しのようなツイートが話題になっています。
その言葉とともに美しい夜空の写真を投稿したのは、Hiroaki Sekioka|関岡大晃(hirography_321)さん。満開の桜の木に囲まれて立つ大きな鳥居の上に、一筋の光の矢が夜空に差し込まれたような風景です。
「贅沢セット」
「夜空に一閃、かっこいい…」
「一枚の写真に収まることが奇跡」
リプ欄は、いかにこの写真が神秘的で奇跡的なことかがわかるコメントで埋め尽くされています。
夜空を撮影した関岡大晃さんに話を聞きました。
ーーこちらの写真はいつ、どこで撮られた写真なのでしょうか?
関岡さん「2021年3月22日午前3時ごろに和歌山県田辺市大斎原で撮影した1枚になります」
関岡さんは、たまたまラッキーショットだとおっしゃっていますが、このような写真を撮ろうとすれば、かなりのテクニックが必要になりそうです…凄いの一言に尽きますね。また、関岡さんはほかにも夜空や星を多く撮影されており、どれも神秘的な写真ばかりです。
ーーこのような写真を撮る際に気を付けているコツやポイントはありますか?
関岡さん「夜、特に星の写真は暗く、星は動いているためシャッタースピードを伸ばせないので、iso感度を上げて撮影しています。isoをあげるとノイズがかなり乗りますが、加算平均処理をしてノイズを減らしております」
確かに星を撮るだけでもかなり難しそうな上に、あの流れ星をフレームに収めようとするとかなりの技術が要りそうです。
ーーこちらの写真を撮られた時、カメラは何を使っておられたのでしょう?
関岡さん「Nikonのd810AとNikkor14-24mmf2.8Gというレンズを使っています」
ーーまた風景に合わせてカメラやレンズを変えたりするのでしょうか?
関岡さん「もちろん変えます。撮りたい構図によって頻繁にレンズ交換をしています。変える基準は言葉にするのは難しいですが、その時撮りたい写真のイメージ次第でしょうか。風景の一部分だけを切り取りたいときは望遠を使うし、空が素敵に焼けていたりしたら広くとりたいので広角を使います。星の写真は広角が多いですね。この写真も広角です」
これまで多くの素晴らしい写真を撮影されてきた関岡さんに、ご自身のベストショットを紹介していただきました。
関岡さん「奈良県にある大台ヶ原という場所で撮影した火球の写真2枚です。写真にある木道の構図が好きなので通い詰めて火球の写真を夏の天の川、冬の天の川で1枚ずつ撮影しました。合計すると14日くらいここで撮影したと思います。根性で撮影した2枚です」
関岡さん「奈良県の吉野山で撮影した桜雲海です。昨年4月に撮影しました。自分が尊敬するフォドグラファーのwasabiさん(@wasabitool/Twitter・Instagram)が撮影した写真を見て感動し、これを撮るために昨年は7日間ここに通いました。仕事終わりにここに来て撮影して出社、もはや家のようになっていました(笑)。そんな根性で撮影したこの写真もぜひ皆さんに見てもらいたいです」
ーーこれからカメラを始めようと思っている方にアドバイスはありますか?
関岡さん「星の写真は撮影・現像ともに難しいですが、納得のいく1枚が撮れたときの達成感はすごいです。機材などもお金がかかりますし、月の様子や天気との戦いになって休日関係なく出かけないといけなくなりますが、ぜひこちらの世界に飛び込んでみてください」
「TwitterやInstagramで星のある風景写真をメインに載せています。いつかは星空個展を開いてみたいと思っていますので、フォローして応援していただけますと嬉しく思います」
と関岡さんは話してくれました。