タマゴの白いムニュッとしたやつ…「実は栄養満点」!? プロからお願い「捨てずに食べて」

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「【たまご屋からのお願い】割ったときに出て来る白い糸のようなものは“カラザ”といいますが、『カラザを取らないでください!(大声)』 カラザは最強の健康効果を持つシアル酸を始め、カルシウムやビタミンB群など栄養満点! 卵を割って大きめカラザが出た際には、ぜひ大喜びして食べてほしいです」

こちらを発信したのは「半澤鶏卵」の3代目跡継ぎであり、鶏卵などの食品卸売やクラウドファンディングのコンサル業務を行う会社の代表を務める半澤 清哉たまご屋さん2.0(@bigban110)さん。

1万件以上のいいねを集め、「知らんかった」「いつも捨ててました…」「今後は残さず食べます」など、多数の返信が寄せられています。今回のツイートについて半澤さんにお話を伺いました。

――今回、なぜカラザについてツイートを?

「もともと、誰かにとって有益なものになればいいなという思いを込めて、たまごの豆知識や会社経営について毎日何かしらツイートすることを心がけていたんです。今回のカラザに関するツイートも、あくまでそのうちの一つです」

――「知れてよかった」「これからは大喜びで食べます」など、返信が殺到していましたね。

「反響の大きさに驚いています。業界としては知っていて当たり前という認識でしたが、お客様からは問い合わせが多かったのでつぶやいたのですが、たまご業界以外の皆さんにはまだまだ情報が行き届いていなかったんだな、と、発信が足りていなかったことを業界人として反省しました。が、それと同時に今回多くの方に知っていただけてうれしく思います!」

――たまごって奥深いんですね。

「そうですね。カラザに限らず、匂い、色、栄養素、見た目、卵白の盛り上がり、ふたごのたまご、卵内異物など、たまごはあくまで生き物が産んでいるものなので、全く一緒のたまごが生まれることはないんです。

私は毎日たくさんのたまごを見ていますが、お客様にとっては驚くようなたまごに出合うことも全然あり得ること。なので、正しい情報提供と説明責任、そして安心してたまごを食べていただくためにたまご情報を発信し続けていかなければと思っています」

「食べるときは、生でも加熱しても!」

――では改めて、カラザに含まれる栄養について教えてください!

「カラザは、卵黄を卵の真ん中の位置に保つ働きを持つものですが、シアル酸を始め、カルシウムやビタミンB群など栄養も満点。ツバメの巣に含まれることでも有名なシアル酸は、ウイルスや細菌などが細胞に感染することを防いで免疫力を高める働きや、育毛促進効果や美肌効果など、様々な効果が期待できると言われています」

――どう食べるのがおすすめですか?

「カラザに含まれる栄養は加熱しても成分的にあまり劣らないので、生ではカラザの食感が気になるという方はゆでたまごやたまご焼きなど、よく加熱して召し上がっていただければ。みなさんの好みに合わせて調理して、カラザごと摂取していただけたらなと思います」

――カラザは取るものと思っていた、という考えがなぜ広まったのでしょうか?

「今回、カラザは『鶏の羽になるところ』や『目玉になるところ』だから取るよう親世代から教わった、というリプライがものすごく多かったですし、昔は料理番組などでも取るよう放送されていたことから“取らなければいけないもの”という認識だった、という方が多かったことに驚きました。

確かにカラザには独特な食感があるので、料理番組に関してはその食感を残さないために取っていたのかな? と推測します」

――ほかに、声を大にして言いたいたまご豆知識は何かありますか?

「未だに『たまごは1日に2個以上食べてはいけない』と思っている方が多くいらっしゃいます。これは、草食動物のウサギにたまごを食べさせて実験したところ、動脈硬化のもとと言われる血中コレステロールが増加し、たまご=コレステロールという印象が生まれてしまったのが原因。

ウサギは草食動物なので動物性脂肪を含むたまごを食べさせればコレステロールが増加するのは当たり前ですが、人間は雑食性。健康体であれば、食事でコレステロールを摂取しても一定値以上には上がらないようになっています。

たまごは、ビタミンCと食物繊維以外の栄養素がすべて入った完全栄養食品なので、むしろもっと食べてほしいぐらい。もちろん、どんなものも食べすぎは良くないので“ほどほどに”ですが、1日2個までという概念はぜひ今日から取っ払っていただき、食べられるのであれば3個でも、積極的に召し上がっていただけたらうれしいです」

◇  ◇

栄養ドリンクや高級基礎化粧品にも使われるスーパー成分のシアル酸が、身近な食材の代表・たまごのカラザに含まれていたとは驚きです。これからたまごを食べるときは生食時も加熱時もカラザを残し、せっかくの栄養をしっかり摂取したいものですね。

「半澤鶏卵」では、生たまごをはじめ、燻製たまごなどの加工品を公式サイトにて販売。また、たまごをたっぷり使ったスイーツをカフェ「たまごの国 いではcocco」で楽しむことができます。

■Twitter https://twitter.com/bigban110
■半澤鶏卵直営カフェ「たまごの国 いではcocco」Instagram
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■「半澤鶏卵」 https://sumotti.com/smp/

(まいどなニュース/Lmaga.jpニュース特約・松下陽子)

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