すでに医者の間では「風邪を診たらオミクロンと思え」が常識になっています。日本でピークを迎えようとしているオミクロン株、そして新型コロナの行く末について、世界の専門家の意見は?みな、あくまで予測で先のことはわからない、と締めくくっています。まだオミクロンの本質すら完全に解明できていませんが、これだけ感染者が急増した今、世界の専門家がどう先を読んでいるのか、まとめてみました。
オミクロン株はもはや新型コロナと別物と言っても過言ではありません。ウイルスの遺伝子変異から見てもそうですし、日本でも1日7万人を超える感染者で致死率は0.02%。重篤な基礎疾患があり、本当にオミクロンで死んだのか分からない例もあります。
世界的に見ても爆発的な感染増加にくらべて重症者・死者は圧倒的に少なく、すでにピークアウトしつつある国もあります。人類が初めて遭遇するウイルスですから、すべての人が感染してもおかしくありませんが、オミクロンはかかってもまず死なない、と言っていいでしょう。
オミクロンに感染した患者さんの症状ですが、まず無症状がいちばん多い。濃厚接触者に指定されて検査して、初めて感染が判るという例がほとんどです。症状があって検査をする人はごく稀ですが、共通してまず軽い喉の痛みから始まり、翌日には38度の発熱と強い頭痛を訴えます。その時点で検査を受けられる方がほとんどですが、翌日には熱は平熱から37度前後の微熱になり、それも4~5日で消失します。
そうなってはPCR検査をしても、陽性とはいえ限りなく陰性に近い数値を示します。私が診察した患者さんの中で、オミクロンの感染で重症化した方は一人もいません。