「筋トレめっちゃしてるから針が折れないか心配で…」
ワクチン接種に訪れたマッチョな男性が漏らした不安の言葉がSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは消化器内科医のふろ仙人さん(@doctorhirosan)が投稿した
「ワクチン接種の問診のときにとても不安そうにしてた筋肉質の男性に、心配事や何かわからないことが少しでもあったら聞いてくださいねと言ったところ、筋トレめっちゃしてるから針が折れないか心配で…という斜め上の回答を頂きました 折れません」
というエピソード。
絶妙な斜め上感のあるこの男性の心配に、SNSユーザー達からは
「不安そうで己の肉体に凄い自信…!」
「普段ガテン系の仕事をしている父がワクチン接種時に、力抜いてるのにお医者さんから『はい、力抜いて~』と3回も言われたと怒ってました。そのお医者さんのところではこんなガテン系患者は珍しいのかも…と思うと申し訳ない気分です(苦笑)」
「筋肉質の方が『血を吸っている蚊を見つけたので、腕に力を込めたら蚊が破裂した』と語ったエピソードを聞いたことがありますが、それは本当なのでしょうか」
など数々のコメントが寄せられている。
ふろ仙人さんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):その後、この男性の心配はとけたのでしょうか?
ふろ仙人:説明に納得され、実際に刺して問題なかったので若干落胆されつつも安心して帰られました。
中将:予防接種でつかうような注射針は、筋肉程度の硬さであれば問題なく刺さるのでしょうか?
ふろ仙人:基本的に鍛えている筋肉であっても筋肉は繊維なので針が刺さらないことは無いと思います。
中将:なぜ注射のときに「力を抜いてください」といわれるのでしょうか?
ふろ仙人:今回のワクチンは血管や神経が少ないという理由で三角筋という筋肉に打つのですが、その目安になる肩峰が分かりにくくなるなどと言われています。また力を抜いて手が下にダラっと下がると、神経や血管の位置を間違えにくく、神経を傷つけたりするリスクが下がると考えられます。
中将:ワクチン接種にこられる方の中で、今回の男性のように意外な心配、行動をされていた方はいらっしゃいますか?
ふろ仙人:「仕事を休めないから熱が出ないようにしたいのですがどうしたらいいですか」と聞かれました。「休んでください」とお答えしました。他には育児の心配をされるお母様が多かったです。
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適切なワクチン接種が進み、社会がコロナ禍の不安から脱する日が早く来ることを願いたい。
なお、ふろ仙人さんは子宮頸がんや中咽頭がんなど、男女ともに様々な病気を引き起こすウイルスへの感染を予防するHPVワクチンの積極的接種勧奨について多くの人に関心を持ってもらいたいと思っているそう。ご興味のある方は「みんパピ!みんなで知ろうHPVプロジェクト」のホームページをご覧になっていただきたい。
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▽ふろ仙人さんTwitterアカウント
https://twitter.com/doctorhirosan
▽「みんパピ!」公式サイト
https://minpapi.jp/