中小企業・零細企業の従業員・代表取締役らを対象に行われた「2021年度冬のボーナス実態調査」によると、今冬のボーナスについて「支給されなかった/支給される予定は無い」が48.4%で最多となりました。支給されない理由については「会社の業績不振のため」が最多の31.2%だったといい、調査した会社は「新型コロナウイルスによる業績悪化が継続している」と説明しています。
会計・給与計算・勤怠管理など、バックオフィス系業務をサポートしている株式会社フリーウェイジャパンが2021年11月に行った調査です。同社のサービスを利用している中小企業・零細企業の従業員248人、代表取締役79人に聞いたそうです。86%以上が100人以下の事業者でした。
この冬のボーナス支給について聞いたところ、「支給されなかった/支給される予定は無い」(48.4%)の一方で、「支給される予定だが、支給される金額は分からない」「まだ支給されていないが、支給される予定で支給額も把握している」を足した支給予定者は47.2%だったそうです。また、ボーナスが支給された、または支給予定で金額を把握している人の支給額を聞いたところ、最多が「20万円~30万円未満」、2位が「10万円~20万円未満」と、「10万円~30万円未満」の支給額が多かったといいます。
冬のボーナスの支給額に対する評価について聞いたところ、「納得している」が最多の48.1%という結果に。調査した同社は「コロナの長期化による経済停滞を踏まえて、今回の支給額に納得している従業員が多い」と説明しています。
冬のボーナスが支給予定で金額を把握している人にその使い道を聞いたところ、最多が「生活費」、次点で「預金・貯金」と続きました、その他にも「医療費」や「教育費」、「投資・資産運用」などの回答があったそうです。この傾向について調査した同社は「過去に当社がコロナ禍で実施した2回のボーナス調査では、ともに『預金・貯金』が1位であったが、コロナの長期化により、直近の生活費に充てる方が増加していると考えられる」とも述べています。
なお、経営者に対して来年度のボーナス支給見込みについて聞いたところ、「立っていない」の回答が最多の46.8%。次いで「分からない」(35.5%)、「立っている」(17.8%)となったといいます。一方で、従業員に対しても来年度のボーナス支給に対する期待について聞いたところ、「期待できない」が52.2%で最多となりました。調査した同社によると「昨年度は次点で『あまり期待できない』と続いたものの、今年度の調査では20.1%で「やや期待できる」の回答が2番目となり、景気回復に期待する声が多いことが判明」したといいます。