「絵を描かない人と話していて根本的に考え方が違うのを図にまとめました。」。絵を描かない人ほどデフォルメされた絵より写実的な絵を優れていると思い込んでいると指摘する投稿がSNS上で大きな注目を集めている。
「普通の人が思っている考え」と「絵を描く人が思っている考え」をわかりやすく図示した件の投稿はイラストレーターでデザイナーのikuyoanさん(@ikuyoan)によるもの。
自ら絵を描く人ならデフォルメされているか写実的かという浅い次元で絵の優劣を判断することはなく、それぞれのタッチの難しさや魅力を理解できているもの。ikuyoanさんの指摘に対し、SNSユーザー達からは
「キ○ィちゃんとか描くとわかるけど、シンプルな絵ほど少しバランス崩れただけでバッタもん感でますもんね…。デフォルメ絵を安定して描ける人は職人!(もちろん他の絵も上手い人はみんな職人)」
「全部バランス良く写実的な描写力もデフォルメ的描写力も、あるいは線の書き込みの細かさも、最小限の線表現による空気感も、とにかく評価軸がてんでバラバラで一概にどうこういえないのはホント奥深すぎて、でもこういう奥深さってどの業界でもあるあるという世界そのものの奥深さ(哲学」
「本質的に絵に興味ない人って、絵を褒める時高確率で『写真みたい』って言いますよね 根底で現実>架空の図式があるというか」
「結論 絵が描けるだけでスゴイ!」
など数々の共感のコメントが寄せられている。
ikuyoanさんにお話をうかがってみた。
--今回のご投稿の経緯をお聞かせください。
ikuyoan:昔、多くの人が「普通の人が思っている考え」のような認識だと感じていました。今はSNSを通して「絵を描く人が思っている考え」の認識が広まっているかと思っていたのですが、知り合いと話しているとまだまだの「普通の人が思っている考え」のままの人が多いんだなと感じたのがきっかけです。SNS上でも、リアルな仲間内でしかSNSを共有しない層だと「普通の人が思っている考え」が強い気がします。きっかけになった知り合いもそんな感じでしたので。
--これまでのSNSの反響へのご感想をお聞かせください。
ikuyoan:ある程度は共感を得られるとは思っていましたが、ここまで大きい反響があるとは思いませんでした。
◇ ◇
こういった問題は音楽や文学など他の芸術分野にも共通するものだろう。芸術や表現の本質はどこにあるか見極められる感性を培いたいものだ。
なお今回の話題を提供してくれたikuyoanさんは現在、Vtuberグループ「イースパーダ」の企画に参加し、Vtuberの立ち絵の制作を担当している。ご興味のある方はぜひチェックしていただきたい。
ikuyoanさん 関連情報
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