日産自動車は今月7日、女優・伊藤かずえさんの愛車初代シーマのレストア費用についてコメントしました。同社は今春から、伊藤さんが30年乗り続ける愛車シーマのレストアプロジェクトをスタート。「エンジンを下ろしまして、ドアも外して、ホワイトボディに近い状態まで持っていって全塗装を行いました」(同社担当者)。約8カ月に及ぶ作業が完了すると、ネット上では「レストア費用が気になる」「いくらかかったんだろう」など、金額に関する質問が多く上がっていました。そのお値段とはーー。
31年前の購入価格は500万円
同社マーケティング本部・松村真衣子さんはレストアの総費用について「(シーマと対面した)伊藤さんが涙を流してくださって、プライスレスだなとお答えしたい。たくさんのサプライヤーさんにご提供いただいたパーツもあり、一概に換算するのは難しい。参考として、当時の新車の価格は優に超えているとお答えさせてください」としました。
一方、一般の日産ユーザー向けのレストア事業は「車種を広げてということについてはまだ課題もあり、課題を解決していかないと今後の展開は難しい。全体としては未定となっています」(日産自動車松村さん)。
伊藤さんは1990年にシーマを購入。「500万で買いました。コマーシャルのギャラが入ったのでそれで買いました」と明かしていました。
ベテランのテストドライバーも太鼓判
実際にシーマの修復作業を担当したオーテックジャパン生産技術・製造部の松木良晃さんによると、伊藤さんの愛車はベテランのテストドライバーも太鼓判を押す状態まで仕上げたといいます。
「走行性について、伊藤さんはかなりこだわりを持たれていると聞いておりました。我々としてもこだわり、エアサスペンションの交換はもちろん、40年間、車種評価をしているテストドライバーに乗ってもらって、評価、調整までしています。車としても非常にコンディションのいい状態になっている。ドライビングを楽しんでいただけたら」(オーテックジャパン松木さん)
生まれ変わったシーマは現在、東京・銀座にある日産自動車のギャラリー「NISSAN CROSSING」(東京都中央区銀座5丁目8番1号)2階で一般公開中です。
公開初日からTwitterには「伊藤かずえさんのシーマ見てきました」「シーマほんとにピカピカでした」「塗装がきれい」「いいもの見せてもらいました」「次の休みに見に行こう」などの投稿が相次ぎ、伊藤さんファンやカーマニアの関心の高さがうかがえます。
見どころとしては、伊藤さんがレストア完了後のシーマを見た瞬間の感想が参考になりそうです。「私の車じゃないみたいにきれいになって。ボンネットとか横の方は塗装がはげかけていたので父親と2人でやすりをかけてペンキも特注で取り寄せて半年くらいかかって塗装したんですけど、やっぱりまだらになっちゃって。それが嘘のようにきれいになってて。あと匂いが新車の匂いがするんです。驚きました」(伊藤かずえさんコメントより)
22日まで。営業時間は午前10時〜午後8時。入場無料。