「猫の身体が排水口の中に入り、頭だけが地上に出てて。朝からずっと鳴いている」
こんなSOSの連絡が長崎市の動物愛護団体「R&G長崎の保健所の命を救う会」のところに入りました。そこで、同団体の代表でプロアニマルレスキュー隊の浦川たつのりさんが現場に急行。洗濯機の排水用ホースを通す穴に子猫が挟まっていました。子猫は助け出され、けがもなく無事だったといいます。
浦川さんによると、連絡が入ったのは、17日午後2時ごろ。長崎市横尾町の住宅街で、横倒しになったまま屋外に放置されていた洗濯機に猫が挟まっていたとのこと。洗濯機の下側から入り込んだ子猫が穴に頭だけを通したあと、体が通らず身動きが取れない状況だったそうです。
17日の朝からずっと鳴いていたという子猫。少なくとも半日近くは穴に挟まった状態だったとみられます。同日15時過ぎに駆け付けた浦川さん。挟まった子猫の首周りを工具用の大きなはさみで切り開いて、15分ほどで救助しました。子猫は生後3カ月ほどの女の子。けがもなく元気だったそうです。
現場で救助活動をした浦川さんは「洗濯機の排水口からのレスキューは初めて。なんでこういう状態になるんだろうと思いました。自力で出られそうな感じもありましたが、子猫は自ら踏ん張って抜け出すことができなかったのかなと。痛そうという印象はなく、出してほしいからずっと鳴いていたようです。ただ、このまま放置していたら、死んでしまうところでした」と振り返ります。
穴を広げて子猫を助け出したときのことについて「一瞬だけ子猫に威嚇されましたが、それも最初だけ。すぐに、おとなしくし抱っこさせてくれました。また、放置された洗濯機の穴の中でもがいたせいなのか、足がほこりやごみでとても汚れていましたね」。
そんなレスキューを見守っていた近所の住民が子猫の里親になったといいます。救助後、子猫は里親になった住民の家ですぐに足をきれいに洗ってもらったとか。今は、洗濯機から助けられたということで名前を「せんたくき」の「せん」ちゃんと名付けられ、かわいがられているそうです。
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猫を緊急で保護したとき、自宅に隔離用のケージがすぐに準備できない場合について、浦川さんは次のように教えてくれました。
「トイレ、あるいは水を抜いたお風呂に一時的に入れておくと安全です。他の部屋よりも比較的狭い空間なので、どこかに逃げ込んで出てこないというようなことは起こりにくいです。また、猫が登って落としそうな物はあらかじめ降ろしておきましょう。今回助けた子猫もケージを用意するまで、里親さんの自宅のお風呂場にいてもらいました」
※YouTube動画は、プロアニマルレスキュー隊の提供です。
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