保護した子猫がご飯を食べなくなった!なぜ?駆け込んだ病院の獣医師の言葉に涙 「ツイート読んで泣いた」とネット民も感動

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「こねこがあまりご飯を食べなくなったので 慌てて半休取って動物病院に駆け込んだら『元々必死に食べてただけで今が適正です。野良の時と違って、毎日きちんとご飯が出てくるって理解して安心したんでしょうね』って言われて、家に帰ってこねこがご飯食べる姿見て泣いてしまった」とツイートした、はみーさん (@ribero_hamiy) 。

今から3週間ちょっと前の深夜。帰宅途中のはみーさんは、懸命に鳴く子猫を発見。そして、痩せ細った小さな身体で必死に威嚇する野良の子猫を、傷だらけになりながら捕獲しました。

当初は里親を探す予定だったそうですが、責任を持って子猫の命を預かることを決意。「飼い主はお前!!ってロックオンされたので責任もって幸せにします」「絶対幸せにするからな…」とツイート。

そんなはみーさんに保護され、野良だった頃の飢えや不安が消えた子猫。その心を代弁するようなお医者さまの言葉とはみーさんの涙に、「ツイートを読んで泣いてしまった」という、感動のリプライが多数寄せられました。

「泣いてしまった気持ちわかりますよ。私も泣いています…」
「食べられる時に必死に食べてたんですね…」
「安心した証拠だったんですね」
「幸せもゆっくり噛み締めてくれてるんでしょうね」
「生後1カ月で保護したうちの猫もがっつき具合がある日突然変わりました。今、合点がいきました」

リプライのなかには、「野良の時の生活を想像すると胸が痛い」という声も。はみーさんも、「背中触ったらほぼ骨で、獣医さんに、この子相当ごはんにありつけて無かったんだろうね…って言われて こんな小さいのに!?何日も!?って泣いてしまった」と、ツイートしていました。

やっとのことで子猫を保護して帰宅した直後に大雨が降り出したという、まさに運命としか思えない はみーさんと子猫の出会い。「大捕物だった」という保護した時のこと、その後の子猫の様子などについて、はみーさんにお話を伺いました。

ーーいつ頃から「あんまり食べなくなった」のですか?

「保護から1週間が経った頃、毎日ぺろりと完食していたパウチを残すようになりました。最初はそういう気分なのかな?と思っていたのですが、環境のせいかと思い、猫用のベッドを買ったり、ねこじゃらしでたくさん遊んでお腹をすかせようと試行錯誤しました。でも効果はなく、それ以降もしばらく続いたため、もしかしたら病気なのでは?と不安になり、病院に駆け込みました」

ーーお医者さまの診断を聞いた時は?

「まだこんなに小さいのに、私が保護するまでの間、一体どれだけ過酷な状況で過ごしていたんだろう…と想像して胸が締め付けられました。それと同時に、私との暮らしに安心してくれたことが嬉しくて、絶対幸せにするからな!!!と誓いました」

仕事帰りの深夜、子猫の鳴き声に気がついた

ーー子猫は女の子で、「こまめちゃん」と名付けられたとのこと。発見場所でこまめちゃんに気づいたのは?

「現場を通りかかった時、子猫特有の高い声が聞こえました。過去にも何度か子猫を拾っているので、聞き覚えのある声にハッとしたんです。仕事帰りで深夜だったため、周囲が静かで暗く、鳴き声が際立っていたことも要因だと思います」

ーー発見時、こまめちゃんはどこに?

「歩道橋の脇にある道路橋の、橋脚にあるコンクリート部分にいました。道路橋の下は線路で、人間が入れる場所ではなく、発見時は仕事用のスーツだったため、走って家に帰り、ジャージに着替えました。バスタオル数枚と洗濯ネットを紙袋に詰めてコンビニに向かい、ちゅーると紙皿を買って現場に戻ったところ、まだ同じ場所でこまめが鳴いていました。いてくれて本当に良かったです」

1時間かけて様子を見ながら保護、傷だらけに

ーーどうやって保護したのですか?

「ちゅーるを出した紙皿を置き、少し離れては食べに来るこまめを見つめ、徐々に距離を詰めて、1時間ほど経って慣れてきたところで、ちゅーるに夢中になっている隙に陸橋の柵の間から手を伸ばし、首の後ろをつかんで洗濯ネットに入れ、バスタオルで包んで保護しました。

とにかく警戒心が強く、私が近づく度に反対側の支柱に逃げてしまうため、保護は無理なのでは…と心が折れそうでしたが、出したごはん(ちゅーる)にものすごい勢いで食いついて来たので、余程おなかが空いていたのだと思います。背中はほぼ骨で、つかむ場所にも困るくらいガリガリでした」

ーー猫の習性をよくご存知だから保護できたのかも。

「子どもの頃、実家の近所にたくさん野良猫がいたので、昔からしょっちゅう、なでたりじゃれたりして遊んでいました。あとは、猫のことが大好きで、猫と近い距離で育ったからこそ、その気配には敏感なのかもしれません。すべて偶然、その日その時その場所にいたから出会えたご縁なので、運命だと思います。ありがたいですね」

ーー保護直後の様子は?

「保護直後は暴れまくりの鳴きまくりで、引っかいたり嚙んだりと、相当威嚇していて、手のひらと手の甲、腕の数カ所をざっくりやられて流血しました。でも家に連れて帰り、段ボールに入れてごはんをあげるとぴたりと鳴きやみ、すぐに寝たようです。保護翌日にはなでさせてくれたので、これは根っこは甘えん坊だな~とニコニコしました」

保護翌日、なでさせてくれた! 実は甘えん坊

ーーその後のこまめちゃんは?

「すっかり甘えん坊になりました。隙あらば、ひざに乗せて~!遊んで~!なでて~!とすり寄ってきて、もうメロメロです。はちゃめちゃに可愛いです。夜も一緒に寝ていて、電気を消すと布団に入ってくるのがたまりません。

ごはんは獣医さんと相談し、子猫用のカリカリをメインに、パウチやちゅーるを追加であげています。とにかくちゅーるが大好きで、ごはんの保管場所の前できゅるん♡とした瞳で訴えてきます。大体負けてしまいます」

 ◇ ◇

幼い頃から猫が大好きだったと言う、はみーさん。実は過去に2回、合計3匹の子猫を保護。こまめちゃんで4匹目の保護になるそうです。

保護した子猫について、「手間暇と金(主に病院)をありったけつぎ込んだよ」とツイートされていた、はみーさん。最初に見つけた1匹は残念ながら保護してすぐに亡くなったそうですが、2度目に保護した2匹は、今もはみーさんのご実家で元気に暮らしています。

「人間の都合で弄ばれて、悲しい思いや辛い思いをする動物は、1匹も存在してはいけないと強く思っています。安易に命を粗末にする人間には、因果応報、その行いは必ず自分に返ってくると覚えておいて欲しい。不幸な思いをする動物がこれ以上増えないことを切実に願っています」(はみーさん)

この人といれば、もう飢えや恐怖や寒さに震えることはない。その安心感から、必要以上のごはんを食べることがなくなった、こまめちゃん。飼い主さんを心配させた子猫の変化の裏にあったのは、とっても幸せな理由、なのでした。

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