帰宅したら室内に泥棒!どうすれば…危険回避のため「玄関から離れて通報」「犯人は逃がして」小川泰平氏が解説

小川 泰平 小川 泰平

 今年5月に都内にある部屋に侵入して現金を奪い、帰宅した住人に重傷を負わせた住所不定・職業不詳の男(51)が強盗傷害などの疑いで今月逮捕されたことを受け、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は11日、当サイトの取材に対し、自宅で「侵入盗」に遭遇した際の対策について説明した。

 逮捕された容疑者は東京・杉並区内のマンションに侵入して現金約9万円を奪い、住人の50代男性を押し倒すなどして右足骨折の重傷を負わせた疑い。警視庁によると、容疑者は無施錠の玄関から侵入し、男性と揉み合いになって逃走したというが、「記憶にない」と容疑を否認している。

 小川氏は「室内に侵入した泥棒を侵入盗と言います。空き巣や忍び込みの泥棒です。今回の被害者は男性だったが、女性や子どもさんが先に帰って侵入盗の犯人と出くわす可能性も高い。その場合、金品を盗まれるだけでなく、女性が乱暴されたり、殺人事件になったことも過去にあった。非常に危険です」として、対策のポイントを解説した。

 同氏は「まずは『鍵の異常』です。帰宅して玄関の鍵を開けたら、中からチェーンロックが掛かっていたとすれば、泥棒が物色している可能性が高い。侵入盗はベランダや窓から入ったとしても、その後で玄関に行ってチェーンロックをかける犯人もいます。なぜかというと、室内で物色中に住人が帰ってきても、玄関でガチャガチャと音がするので、すぐに逃げられるからです。その他では、窓ガラスが割られていた場合も侵入されている可能性がある」と説明。その上で、「そんな時、守って欲しいのは『絶対、中に入らない』ことです」と強調した。

 侵入盗から身を守る方法について、小川氏は「110番は玄関から離れた場所からしてください。玄関でしていると、逃げようとした泥棒と鉢合わせになって殴られたり、突き飛ばされたりする可能性があります。そして、犯人に逃げ道を作ってやることです。外では職質されることも想定して凶器を持ち歩いていなくても、『現場調達』で台所にあった包丁などを持っている可能性もある。犯人は逮捕されると懲役刑になるのですから必死です。逃げるためには何をするか分からないですから、捕まえようとするのは危険です。悔しいですけど、逃がしてやるという意識を持ってください」と呼びかけた。

 犯人が逃走した後は警察の捜査にゆだねることになる。小川氏は「まず『現場(げんじょう)保存』という点から、自分の家のものだからといって、犯人が触ったかも知れないものを触ると指紋が付いてしまうので気をつけてください。足跡も同様です。警察の鑑識活動が済むまでは触らないようにお願いします」と補足。「空き巣に入られた家の40%以上が無施錠だった。必ず鍵をしてください」と注意喚起した。

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