アルミ片が京都の町で見掛ける新聞入れに変身 超絶テクの持ち主は中国人だった

浅井 佳穂 浅井 佳穂

 1枚のアルミ片からできたもの。それは京都の町並みで見掛ける緑色の新聞入れでした。ツイッターで話題になったミニチュアについて取材を進めると、驚きの連続が待っていました。投稿者は、日本に行ったことがない中国の人!? 制作の経緯や背景を尋ねました。

 話題になったのはロンロン◢46さんのツイートです。アルミ片が加工され、京都の街中でよく見掛ける緑色の京都新聞の新聞受けに変身してゆく様子を投稿。1000以上の「いいね」が寄せられました。

 では、投稿したのはどんな人なのか。京都にお住まいの人、もしくは詳しい人かなと考えながら、ツイッターのダイレクトメールを送りました。すると返ってきたのは「拙作を気になられていて本当に恐縮です。私は中国人で今は中国に住んでおります」という文言でした。

 やりとりするうち本名を教えてもらいました。中国・浙江省寧波市にお住まいの謝龍龍さん(32)だそうです。

 謝さんは、5年ほど前から日本に興味を持ち始めました。2017年から独学で日本語を勉強し、グーグルのストリートビューで日本のさまざまな地点を観光気分で眺めていました。その中で「京都の古き良き町家の風景に一目ぼれした」といいます。

 その謝さんが、昨年始めた趣味がミニチュア作り。その制作の様子がツイッターに投稿されています。

 これまで謝さんは、飲料の自動販売機や公衆電話を作っていましたが、今作のテーマは「一目ぼれした」という京都の町に残る京町家。京町家のミニチュアを作るにあたって、京都を表すのに必要なアイテムとして、謝さんは町家の玄関先に掛けられた京都新聞の新聞受けを見つけたそうです。「認識しやすくて町家にもよくあう」ため加えたそうです。

 謝さんに新聞入れの作品がツイッターで人気を博していることについて感想を聞くと、「そんなに『いいね』をされるとは思わなかったので素直にうれしかったです」と打ち明けます。

 「私はいまだに日本に行ったことがない」という謝さん。「日本に行けたら京都に観光に行きたいです。そして私の作ったミニチュアが実際とどうちがったか検証したいです」と意気込みを語りました。

 日本を訪れたことのない中国の人が作るミニチュア。ツイートの写真から見えるのはまだ作品の一部だけですが、思わず「懐かしい」「あるある」と口にしてしまいます。ちなみに、ミニチュアの京町家の完成は半年後の予定だそうです。今から完成が楽しみです。

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