「猫に頼めば伝わる」都市伝説は本当だった!?脱走した家猫が帰ってきたミラクルに、ネット民から体験談も殺到

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「すごいミラクルあったんで聞いて下さい!実は深夜に猫が脱走してさっきまで探し回っていたんですが、見付からなくて泣きながら近くにいたノラ猫に『クロって黒猫に近くの公園で待っててと伝えて下さい。もしいたらゴハンと水を差上げます』ってお願いしたらいた!クロいた!!ゴハンとお水供えました」と、ツイッターにつぶやいた黒猫クロさん(@touzainosaito3)。つぶやきと共に投稿された写真には、夜明けの道路脇で集会をする猫たちの姿が。

クロちゃんの無事の帰還を喜ぶ声と共に、猫たちのネットワーク(通称:ネコネコネットワーク=NNN)のすごさを讃えるリプライが殺到しました。

「そんなことあるんですか!?」
「NNN(ねこねこネットワーク)の凄さよ」
「ネッコワークつよい…」
「奇跡のような、おとぎ話の様な!」
「トトロに頼むサツキを思い出した」
「猫はなんでもわかってる」

今回、クロちゃんの飼い主さんが「野良猫たちにお願いした」のは、「飼い猫がいなくなったら外猫や野良猫に、”飼い主が待ってるから戻ってくるよう伝えて”とお願いすると伝えてくれる」という、都市伝説を覚えていたからだそうです。なんと、同じような体験をした方も多く、寄せられた327以上ものリプライの中には、「うちの猫もこの方法で戻ってきた」という体験談も多数寄せられました。

飼い主さんによると、普段は穏やかでのんびりとした甘えん坊さんだというクロちゃんは、現在、生後約11カ月の男の子。子猫の頃に飼い主さんが保護した、元・捨て猫です。

保護した後は完全な室内飼いで、去勢済み。マイクロチップを入れ、つねにID登録した首輪をつけるなど、飼い主さんは万全の対策をしていました。

そんな大切な愛猫の思いも寄らない深夜の脱走と、明け方の道路脇にいた猫たちとの不思議なやり取りについて、飼い主さんにお話を伺いました。

ーークロちゃんが無事で本当によかったです。ケガなどはしてなかったですか?

「見つけた時すぐに全身を触って確認しましたが、ありがたいことに骨折もケガもしていないようでした」

ーー外の猫たちとはどんな状況で遭遇を?

「クロを探し続けてもうすぐ夜が明ける、とういう時間帯でした。うちの近くには大通りがあり、午前5時頃には車も一気に増えるため、猫を探すタイムリミットとしてもギリギリでとても焦っていました。どんなに探しても鳴き声すら聞こえず、ひょっとしたらもう車にひかれて身動きできないのでは!?と思い、大通りに向かったところ、道路の反対側の土手に野良猫が3匹座っていました。

バカバカしい話ですが、その時、昔聞いた『野良猫にはネットワークがあってお願いすると逃げた飼い猫も戻ってくる』という話を思い出し、警戒されない距離までそっと近づき、声に出して、”クロという黒猫を見かけたら、近くの公園で動かず待っていてと伝えて下さい。もしクロが公園にいたらお礼にゴハンとお水を差し上げます”とお願いしました」

ーー本当に公園にいたのですね!クロちゃんはすぐこっちに来てくれた?

「来てくれませんでしたね(笑)。クロは公園のど真ん中にいて、遊具の下にも隠れず、丸くなってうずくまっていました。私が”クロ”と呼ぶと、”ピャ~~”とかすれた声で鳴き、こちらをじっと見て私が来るのを待っていました。

クロは見つけた後、家までおとなしく抱かれて帰ってくれました。抱かれて帰る途中も、”ヒョーン、ヒョーン”と、今まで聞いたことがないようなか細い声で鳴いておりましたので、怖かったのではないかと思います」

ーーそんな怖がりさんがどうして脱走を…?

「夜の12時頃、資源回収に備えて玄関を開けてゴミをまとめていたのですが、別の部屋に閉じ込めていたクロが換気の為に開けていた天井近くの小窓まで駆けのぼって脱出したんです。まさかここまで駆け上がる脚力を身につけていたとは思わなかったのでビックリしました。開けていた玄関から飛び出していったのですぐに気づきましたが、ものすごいスピードであっという間に見えなくなりました」

ーー(小窓の写真を見て)これはさすがに予測できない…。去勢もしてらしたのに?

「なぜ家から飛び出たかは本当にナゾです。我々には聞こえない声に突き動かされたのかもしれませんね…。今後は猫の身体能力を侮らず、これでもかというくらい施錠・監禁を徹底していきたいと思っています。ちょっと危ない言い方になってしまいましたが、猫はどんな小さな隙間からでも逃げ出す、ということを肝に銘じておこうと思います」

ーー家に戻った時のクロちゃんの様子は?

「お腹がすいていたようで、私が差し出したおやつやカリカリを勢いよく食べてくれました。食べ終わった後は甘え度MAXで鳴きながらすり寄ってきました」

ーー野良猫たちにごはんとお水のお礼をされたこと、「スミマセン今回だけは許してください」とツイートされていましたね。

「お世話になった野良猫さんたちには、『人間の都合で苦労をかけてしまってごめんなさい』と伝えたいです。野良猫問題はとても難しいです。私の地域にも保護団体の方々がいて、当番を決めて餌やりや去勢・避妊手術などを行っていますが、まだまだ間に合わず、毎年子猫が産まれてはその子猫が育って…という道をたどっています。無作為に猫が増えれば攻撃的手段に出る人たちもいます。私がツイッターで、ノラさんたちにごはんをあげるのを”今回だけは許して”と書いたのは、そんな気持ちがあってのことです。

うちのクロも元・捨て猫です。大きなことは言えませんが、猫に限らず、ペットを飼う前には生涯をかけてきちんと飼えるのか考えて、飼ったら捨てない、無責任な飼い方は絶対にしないでほしいです」

 ◇ ◇

無責任に野良猫にエサをやってはいけない。それは、「保護した時のクロはノミ・ダニ・カビ・ウイルスと、いろんなものに侵されていて目も鼻も皮膚もボロボロでした」という、元・捨て猫だったクロちゃんを保護し、多くのお金と愛情をかけて治療し続けた飼い主さんが誰よりもわかっています。

それでも、どんなに探しても見つからない絶望のなか、泣きながら藁をもつかむ思いで声をかけた猫たちが導いてくれた、愛猫の居場所。今回だけは、どうしてもお礼をせずにはいられなかったそうです。猫を愛する皆さま、どうかご理解ください。

「猫の集会は、顔見知り、新参ものの確認と聞いたことがある」「猫の集会を見たことあるけど、ただ距離取って座ってるだけだった。超能力でも使って話してるのかな」というリプライも寄せられていた、猫という動物の未知の能力とネットワーク。身近なところにも、まだまだ我々が知り得ないことがたくさんあるのかもしれません。

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