日本屈指のスパイスメーカーとして知られるエスビー食品。1923年に日本で初めて国産カレー粉の製造に成功し、カレー調理に使えるスパイス、ルー、レトルトなど数多くの商品を製造販売していることはご存知の通りかと思います。
そのエスビー食品は、東京・板橋のスパイスセンターという営業所があり、こちらには社員の皆さんが利用する社員食堂が併設されています。
もちろん、社員食堂なので一般の出入りはできません。しかし、屈指のスパイスメーカーの社員の方々が、普段この社員食堂で、どんなカレーを食べているのかはやはり気になるもの。
そんな声は結構多かったようで、今回、このエスビー食品の社員食堂で出されているカレーが、スパイスセンターの近隣住民の方に期日指定・毎回50食限定(8月20日分終了・8月27日・9月10日に再度実施予定)で試験的にデリバリー販売を実施されることが決まりました。
近隣の方しか食べられないことや、3日間限定という縛りはあるものの、あのエスビー食品の社員の方々が日頃食べているカレーとはどんなものかはやっぱり気になります。そんなわけで今回は、8月20日に実施された社員食堂カレーを取り寄せてみました。その味をレビューします。
なんと、実質的にはタダでいただける今回実施の社員食堂カレー
今回の試み、デリバリー&テイクアウトアプリ「menu」を使ってオーダーするもので、社員食堂のカレー1食分に加えエスビー食品の商品数点とレシピブックがつくというもの。注文時はワンセット1300円分の決済をしなければいけないものの、後日同額分のポイントが付与されるため、実質的にはタダとなります。
筆者は第1回実施日の8月20日に「menu」からオーダー。そして届いたのが、この日のメニュー「スパイス香るキーマカレー」でした。事前の情報では、エスビー食品の代表商品の一つであり、日本のカレーのスタンドである「赤缶カレー粉」を使ったもののようで、30種類以上のスパイス&ハーブが奥深い味わいを楽しませてくれるとのこと。
届いた社員食堂のカレー「スパイス香るキーマカレー」をさっそくいただいてみました。
スパイス推しのカレーが多いなか、さすがエスビー食品のバランス
見た目がまずおしゃれです。なすとひき肉をふんだんに使ったキーマカレーで、オイリーな艶が見てとれます。また副菜のきゅうり、じゃがいも、プチトマトによる彩りも良く、さらにご飯の上にかけられたフライドオニオンの香ばしさも食欲をそそります。
そのカレーの味は、見た目のオイリーさとは裏腹に、意外とさっぱりした塩分控えめの味。それでいて、複雑なスパイスの風合いが優しく口を包み込むような風合いです。この奥ゆかしい味こそがスパイスメーカー・エスビー食品の社員の方々に日頃から食べられているものであり、強いスパイス推しのカレーが流行る今でもブレないバランスを優先した味のように思いました。
今回のエスビー食品の社員食堂カレー販売、残る8月27日は「骨付き鶏肉のスパイシートマトカレー」、最後の9月10日は「クミンが決め手のバターチキンカレー」が用意されるとのことです。これらもおそらくかなりハイレベルなカレーだと思います。
社員もワクワクする隔週金曜日のスペシャルカレーデー
エスビー食品のの社員食堂のカレーの販売、どのような思いで実施に至ったのでしょうか。広報の方に話を聞きました。
「弊社の『食を大切に楽しみ』『健康で活き活きと』というテーマによる環境整備の一環として今年4月に板橋スパイスセンターの社員食堂をリニューアルオープンしました。
スパイスやハーブにこだわったメニューが提供される中、当社の赤缶カレー粉やカレールウをベースとしたカレーは社内でも人気ですが、特に隔週金曜日はスペシャルカレーデーとなっており、通常メニューよりもさらに手の込んだカレーを提供しています。このスペシャルカレーを、近隣にお住まいの方にもご試食いただきたく、同日に社員食堂のカレーを期日指定・数量限定で販売させていただくことにしました。
こういった試みは今回が初めてですが、今後もお客さま、近隣住民の方々との様々なコミュニケーションを大切にしていきたいと思っています」(エスビー食品・広報担当者)
日本屈指のスパイスメーカー・エスビー食品の社員さんたちは、やはり相当レベルの高いカレーを日常的に口にしていることがわかりました。この社員食堂のカレーの販売、是非とも定例化して欲しいと思いました。あるいは社員食堂のスペシャルカレーをなんらかの形で商品化して欲しいとも思いました。本当に美味しかったです!
エスビー食品 https://www.sbfoods.co.jp/