神猫、降臨!神社の「手水舎」の新たな用途に絶賛の声「風神と雷神」「賽銭箱が必要」

はやかわ リュウ はやかわ リュウ

「コロナ禍ということもありまして、現在、手水舎のご利用を休止させていただいています。しかし、別の用途に利用されていることが 本日判明いたしました😓💦」と、一枚の写真をツイッターに投稿した、阿志都弥神社行過天満宮《公式》さん(@yukisugi_shrine)。

そこに写っていたのは、水の入っていない手水鉢の中に鎮座する猫ちゃん!さらによく見ると、「2匹いたw1匹しか気付かんかったw」というリプライの通り、左右両方のくぼみにそれぞれ、猫が!

真ん中の龍神像を護る風神と雷神のようなキリッとした目つきの猫たちの姿に、「神々しい」「ご利益ありそう」と、猫好きさんから歓喜のリプライが殺到しました。

「花手水でもなく、猫手水という新しいカタチ」
「石が冷たくて気持ち良いのでしょうね」
「猫たちは涼しいところを見つけるのが、ちょうずや」
「これはかわいい狛猫さまww」
「随分もふもふな阿吽像ですね」
「賽銭箱が必要」
龍神様「ええんやで」
「龍神様と猫神様のWコンボでご利益2倍」

見ているだけで癒されそうな「猫手水舎」の写真を投稿した「阿志都弥神社行過天満宮」さんは、菅原道真公をお祀りされている、滋賀県高島市にある天満宮。「鳥居の中から竹生島が見えます」という、琵琶湖のほとりにある心落ち着く神社です。

阿志都弥神社行過天満宮さんでは現在、感染拡大防止のため、手水舎の利用を停止されています。その停止中の手水舎に、阿吽像のように神々しく鎮座していた2匹は、境内にある宮司さんの娘さんのお宅で飼われている元・保護猫の兄弟、黒猫のコミケくんと、キジ猫のコケイヤンくん。

「時々境内に現れます」という、いずれも1歳2カ月になる家猫たちです。

境内にあるお家で暮らす2匹にとって、境内はあくまでも「お庭」。そして、2匹はいつも境内にいるわけではなく、お庭(境内)をパトロールするのは関係者の方がそばで作業をされている時だけ。外飼いをされている猫ちゃんではありません。

リプ欄には、「猫たちにお水をあげて」という声もありましたが、境内には猫たちのための水飲み場が数カ所用意されているそうです。また、お腹がすいた時など、2匹はいつでも近くの自宅へ自由に戻れるそうなので、どうかご心配なく。

そんな2匹の元・保護猫たちによる「手水舎」の新たな用途について、阿志都弥神社行過天満宮さんにお話を伺いました。

ーー「手水舎」の新たな用途を発見されたのはどんなタイミングだったのですか?

「近場の草むしりをしていたところ、いつもそばにいるはずの2匹の姿が見えず、ふと手水舎に目をやると写真のようにくつろいでいたので、思わず撮影した次第です」

ーー「手水舎」は猫たちのお気に入りの場所?

「そうかもしれません。最近ですと、日陰のコンクリートでゴロゴロしていることが多い印象です」

ーー紫陽花を入れて「花手水」にされていたこともあるのですね。

「はい。参拝される方に楽しんでもらおうという権禰宜の提案で始めました。紫陽花の数が少なくなるため1週間限定で行っていたのですが、猫用の水飲み場を数カ所設置してあるにも関わらず、猫が花手水の水を飲んでしまうという予想外のことがあり、紫陽花が猫の健康によくないというご意見もいただきましたので、花も水も入れずにご利用を停止しております」

ーーそうでしたか。「猫手水舎」への大きな反響については?

「他のツイートをするような感覚で投稿したところ、たくさんの方から反応をいただき驚いておりました。小さな神社の気まぐれなツイートにたくさんの方から反応があり、嬉しい一方、あくまで神社の情報をお伝えするという目的で開設したアカウントですので、このような形で広まるというのは複雑な気分でもあります。ただ、神社の存続や、これからのことを考える良い機会になったかもしれません」

ーー宮司さんの娘さんご家族が、黒猫のコミケくんと、キジ猫のコケイヤンくんをお迎えになったきっかけはなんでしょう?

「宮司の孫が大学進学で東京に行き、静かになった自宅に新しく家族を迎え入れようということになりました。本来は1匹だけのつもりでしたが、譲渡会で残っていた2匹を見て、兄弟だった2匹を責任をもって迎えることとなりました」

ーー2匹もお気に入りのお社の境内は景観も魅力的ですね。

「参道が長く、春は梅と桜のコントラストが素晴らしいです。菅原道真公をお祀りしておりますので、受験期には学生さんが多く訪れてくださいます。西近江七福神の福禄寿神もお祀りしておりますので、西近江七福神巡り専用のご朱印もございます。

拝殿の裏には小さなほこら(稲荷社)もあり、地域の方が常にきれいにしてくださっています。また、琵琶湖に向かって鳥居がある神社は比較的少なく、当神社でも大切にご奉仕させていただいています。当神社の前の道は、通称『ビワイチ』という、琵琶湖を一周する自転車コースでもありますので、ツーリストの方々に”安全祈願”として立ち寄っていただくのも良いかもしれません」

ーー「猫手水舎」を撮影された後、猫様たちは?

「撮影後、草むしりを終えた撮影者について行く形で自宅に戻り、ちゅ~るを食べて満足そうにしておられました。自宅で開放している部屋はすべてエアコン等で適温にしているのですが、お外の自然な気温と程よい風は、やっぱり気持ちいいのかもしれません」

 ◇ ◇

気まぐれに境内に現れる家猫たちによる、奇跡の「猫手水舎」。その正体は、「コミケは当神社権禰宜のあだ名(ミケ)から、コケイヤンは宮司の孫のあだ名(ケイヤン)から、それぞれ小さいミケと小さいケイヤンということで名づけました」という、元・保護猫の兄弟、黒猫のコミケくんと、キジ猫のコケイヤンくん。

手水舎だけでなく、神棚や神牛さん、お賽銭箱に登場することもあるイタズラな2匹。家猫たちゆえ、いつも境内にいるわけではありません。悪天候の際はもちろん、猫たちが境内をパトロールする気分じゃない時もあります。でもそれは”お猫様”だから仕方のないこと。

それだけに、合格祈願や安全祈願のお参りに出向かれた際、偶然2匹に出会えたらご利益が倍増する…かもしれませんね。

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