着物のプロも絶賛!米津玄師『死神』MVの着物姿がパーフェクト 落語家さながらの所作にも「しびれた」!

桑田 萌 桑田 萌

今をときめくポップミュージシャン・米津玄師が、6月16日に新曲『Pale Blue』『ゆめうつつ』とともに、『死神』をリリース。YouTubeに公開されたミュージックビデオは、8月7日時点で再生回数1500万回を突破している。

米津玄師のMVが話題を呼ぶのはもはや通例のようになっているが、このMVはこれまで以上にそのユニークさに惹かれた視聴者が多そうだ。例えば、楽曲にオマージュされた古典落語「死神」の物語性が盛り込まれていたり、米津自身が囃家・死神・観客の役を見事に演じ分けていたりと、見どころがいくつもある。

そして米津の着物姿を絶賛する視聴者も現れ、ついには着物のプロが「米津さんの着物の着こなしがパーフェクトすぎる!」と舌を巻いてブログ記事を更新。SNSでも話題になった。

これは着物専門店「銀座いち利」が運営しているブログで、着物エッセイストの星わにこさんが書いたものだ。

188センチという長身ですから、もうおそらくお誂えだろうと拝察するのですが、ぴったりサイズの単衣の白茶色の着物に、透け感の強い黒の紗の羽織。押込房という房のない羽織紐が、シンプルで粋で涼しさを増しています。白足袋も決まってます!

(「米津玄師のMV『死神』の着物の帯の位置と羽織の脱ぎ方がパーフェクト!の巻」https://ichiri-mall.jp/ichiriblog/blog/b767/ より)

しかし星さんは、その見どころは着物姿だけではないと語る。「着物男子の鑑」と称したくなるほどの着こなしと、落語家さながらの所作にも「しびれた」という。具体的にどこにしびれたのか? 

1. 帯の位置

星さんによると、最もしびれたのは帯の位置だという。

「最近の着物男子は、帯の位置が高めで…」と述べているが、正しい位置は「ウエストより下の腰骨」。さらに前側は「足の付け根」、後ろ側は「おしりの上」の位置にやるのがポイントだそう。

2. 落語家さながらの所作

落語家を演じている米津だが、そのプロさながらの所作にも感心したという星さん。高座への上がり方、扇子の扱い方、裾の押さえ方・払い方…堂に入っている所作の数々。演技指導は柳亭左龍が担当したそうで、「本当にプロ?」と言いたくなるほど自然な動きに思わずうなる。

3. 羽織の脱ぎ方

極め付きは、羽織の脱ぐシーンだ。

二ツ目以降の落語家は、羽織姿で高座に現れる。そして「これから本題ですよ」というときにさっと羽織を脱ぐのが慣習なのだ。

落語家に扮した米津も、MV内で羽織を脱ぐ。羽織紐に手をかけ解き、羽織の袖口を持ってツンと引き、さっと肩から外して後ろ手で隠す…。「めちゃめちゃかっこいい」と星さんは思わずうなった。

ほかにもいる!着物姿が完璧なアーティスト

星さんによると、着物を関連しておすすめしたい楽曲があるそう。それは5月にMVが公開された東京事変の『緑酒』。星さんは「着物で演奏したり寛いだりするメンバーの姿が自然で素敵。椎名林檎さんの普段着物から晴れ着まで大人の着こなしが堪能できます」と魅力を語る。

「銀座いち利」を運営する株式会社一蔵は、和装およびウエディング事業を行っている。「いち利モールブログ」ではこの他にも、着物生活や着こなしの解説記事が多数掲載されている。

▽着物通販サイト いち利モール
https://ichiri-mall.jp

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