「小学生の時、母にうさぎ飼いたいって言ったら飼い方を調べてノートにまとめたらその出来栄えで判断すると言われた。3冊の本をまとめた結論が、うさぎの健康を維持するのは大変、という事で、母にノートを渡して飼いませんと言った。ハムスターを飼いたいという息子たちに今同じ課題を出している」
うさぎを飼いたいという子供に対し母が提示した条件がSNS上で大きな注目を集めている。小学生の時の思い出としてこのエピソードを紹介したのはpodcast「のらじお」を運営するかえさん(@kae_k16)。
結果的にかえさんはうさぎを飼う事を断念したそうだが、安易に動物を飼って後で苦労することに比べるとこれは非常に学びのある教育と言えるだろう。かえさんの投稿に対しSNSユーザー達からは
「生命を預かるという覚悟があるかどうかを聞くのではなく自覚させる、素晴らしい御母堂様ですね」
「私もそんな感じでした。親にハムスターを飼いたいと説得するときに自分で図書館で全部調べて、伝えました。そのせいなのかはわからなかったけど、長生きしてくれました。」
「年の離れてる妹が昔、ハムターを飼ってた事がありましたが、その時あまりにも自分が知ってる情報とは違う飼い方をしていて、ゲージ内はいつも綺麗になっていて、ハムターも全く臭いがしなくて、全部自分で調べて飼ったらしく、目からウロコが出ました。子供だから出来ないってのは無いだなぁって。」
「生き物を飼いたいという動機と、生き物を大切にするやり方を学ぶ。同じようで違いますよね。欲しいだけなら責任はいりません。生き物の世話をするなら責任が必要ですし、責任が取れないなら飼わない。それを子どもに教えてくれる。素晴らしいお母様の教育ですね」
など数々のコメントが寄せられている。
かえさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):当時、かえさまがうさぎを飼いたいと思ったきっかけをお聞かせください
かえ:ホームセンターで子ウサギを見かけ、自分でも飼ってみたいと思いました。
中将:ご自身でうさぎの飼い方について調べたご感想をあらためてお聞かせください
かえ:小学5年生の時でしたが、調べたり書いたりするのが好きだったので夢中でした。図書館で3冊本を借りて調べましたがその中に「毛玉を飲むのでパイナップルジュースを定期的に与えるように」との記述があり、当時私の住む田舎ではパイナップルジュースなどほとんど見たことがなかったので、自己判断で用意できないと思い、諦めました。納得して諦めたのであまり悲しさなどもありませんでした。大人に相談したりすれば飼う方法はあったと思いますし、お願いすれば飼う結果もあったかもしれませんが、当時は私の中で飼えないという結論に達してしまったので、母にそう話し、母もただ受け入れただけだったと思います。
中将:当時のお母様の教育方針についてどう思われますか?
かえ:母にどんな意図があったのかはわかりませんし、意図などなくただ何気なく言ったことだったのかもしれませんので、母の教育方針というものに対しては特に何もありませんが、私には印象的で良い経験ができ、ありがたいと思います。
中将:かえさんは今、お子さんたちがハムスターの飼い方について調べる様子をどのような思いで見ておられるのでしょうか?
かえ:似たような投げかけに対してどのような反応をするのかなーと興味深く見守っています。夢中で飼育本を読んでいるところですが、彼らの判断に任せようと思います。
中将:今回の反響についてご感想をお聞かせください。
かえ:このツイートは、ただ思い出を軽い気持ちで呟いただけで、なにかを啓蒙するつもりは全くありません。私個人の子供に向けた興味からの試みです。ペットを飼う事自体に賛否両論ありますので、それぞれのお考えで生き物に向き合えばよいのではないかと思います。
かえさん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/kae_k16
雑談podcast「のらじお」:https://anchor.fm/noradio
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動物も人間と同じ一つの命。飼うにしても飼わないにしても、その尊さや飼育することの大変さについては気付いてほしいものだ。もし子供に動物を飼いたいとリクエストされているお父さん、お母さんがいたら、ぜひかえさんのエピソードを参考にしていただきたい。