ツイッターユーザー「ちょろ母」さん(@Chorouzu1017)が飛行機の中から撮影した動画が注目を集めています。
動画を見た人たちからは「朝からほろりとしました」「涙腺崩壊しそう」「なんて素敵な!」「粋ですね」「感動しました」などの感想が寄せられています。
さらに反響の大きさは、当事者である航空会社の担当者にも届いていました。
撮影者「思わず拍手してしまいました」
鹿児島・奄美大島を訪れていたちょろ母さんはこの日、奄美空港から羽田空港行きの飛行機に乗り込みました。ふと窓の外を見ると、整備士さんが地面に何かを書いているようです。水を使ったイラストだと気づいたちょろ母さんは、大急ぎで動画の撮影を始めました。
整備士さんの動きを追っていくと、ハイビスカスの花とひらがなのメッセージ「ありがっさまりょうた!!」が現れました。そして整備士さんはくるりとこちらを向いて深々と一礼したのです。
「ありがっさまりょうた」とは奄美地方の方言で「ありがとうございました」のこと。
ちょろ母さんは動画撮影を止め、機内から拍手を送りました。
「それはもう驚きと感動でした。これこそ本当のおもてなしの心と思いました。この方に思わず拍手をしてしまいましたが、本当に心のままに自然に手が動いたという感じでした」(ちょろ母さん)
海外旅行が好きで渡航国も50カ国を超えるちょろ母さん。「同じ趣味の仲間にもぜひこの素晴らしいおもてなしを見てもらいたい」という思いから、ツイッターに動画を投稿しました。すると、瞬く間に拡散し、約2万のいいねがつきました。
「今現在、苦しい状況にあるであろう航空業界に少しでもエールを送れたらと思います」(ちょろ母さん)
日本航空担当者「お客様の喜ぶ姿、励みになります」
奄美空港に問い合わせたところ、水のメッセージの作者は日本航空の整備士さんということが分かりました。ツイッターで動画が拡散されていることは同社にも届いており、反響の大きさに驚いた様子でした。
蓄圧式噴霧器の水を使ったメッセージは「日航の日」(毎月25日)である4月25日から開始。奄美空港を訪れた搭乗客に「ありがっさまりょうた!またいもーれ!」(ありがとうございました!またいらしてください!)という気持ちを伝えたいという整備士さんの発案で始まりました。
駐機場にいる整備士さんからも客室の反応は見えていたそうです。
担当者は「窓の中で喜ばれているお客様の姿を見ると私たちの励みになります。まだまだクオリティーも低く、レパートリーも少ないですが、少しでも喜んでいただけるようがんばります。今後はコロナも終息に向かうと思いますので、たくさんのお客様に見ていただきたいと思います」とした上で、力強く結びました。
「ご搭乗ありがっさまりょうた!!」