接種後の体調や副反応は2パターンに分かれる? 米ロス在住記者がワクチン接種を体験

今井 悠乃 今井 悠乃

 米カリフォルニア州では、早ければ今週から12歳以上の住民が新型コロナウイルスのワクチン接種が受けられる見通しとなっています。ワクチンの副反応を懸念し、接種に不安を感じている人もいるかもしれませんが、私が住むロサンゼルスでは、1カ月ほど前までワクチン接種希望者が殺到し、予約枠がウェブサイトでリリースされるとすぐに予約でいっぱいになるほどでした。

 かくいう私はひと足早く3月末と4月末に、モデルナのワクチンを接種することができました。タイミングを見計らって何度もこのウェブサイトにアクセスして予約を確保してくれた友人のお陰です。感想ですか?率直にお答えすると、接種部位の痛み以外、ほとんど副反応はありませんでした。

接種後の副作用は大きく「2パターン」に分かれるのでは?

 しかし、ワクチンを接種した方々に体験談を尋ねると、3人に1人くらいが体調を崩されていました。そして、接種後の副反応は主に「2パターン」に分かれるようなのです。

【パターン① 副反応はほぼナシ! 接種部位だけ痛む】

 私の場合は1回目のワクチンを受けた晩から接種部位の痛みが始まり、次の日にかけて腕を曲げたり、肩よりも上に手を上げるとかなり痛みました。実際、周囲には「触らなくても痛い」「腕を動かせない」という人もいました。痛さを比べると、1回目後の方が痛みが強かったです。2回目後はそれほど痛まず、翌日には痛みが引いていました。感覚としては毎年受けているインフルエンザの予防接種後と、ほぼ変わりはありません。

【パターン② 接種した晩~数日間、かなり体調が悪い】

 副反応があったと語ってくれた人は主に悪寒、頭痛、関節痛と疲労感を経験していました。ワクチンを受けたその晩~翌日、長い人では3日ほど体調を崩してしまったようです。実際の声をひろってみました。

▽20代男性(モデルナ)

 毎日ランニングやエクササイズをするという健康な人ですが、ワクチンを受けた次の日の早朝から、ブルブルと震えるほどの悪寒がスタート。1日中頭痛がし、関節痛と疲労感から仕事が手につかなかったそう。しかし、2日目には何もなかったかのように回復しました。

▽20代女性(モデルナ)

 ワクチンを受けた翌日の午前中に体調を崩し、特に頭痛がひどかったとのこと。寝ながら様子をみていたら午後には頭痛が治まりました。

▽30代女性(ファイザー)

 2回目を受けた後に接種部位が腫れて痛み、アザができたそう。12時間以内に発熱、悪寒、関節痛やのどが痛み、とにかく布団から出られなかった。寒さを緩和するためにお風呂に数回入った後、就寝したところ、次の朝にはだいぶ体調が回復しました。

▽60代男性(モデルナ)

 接種した次の日に発熱。疲労感や関節痛もあり、その日は寝て過ごしました。2日目はスッキリ元気になり「ワクチンの前よりもピンピンしてる」とのことでした。

▽60代女性(ジョンソン&ジョンソン)

 日頃から頻繁にウォーキングやズンバなどをしている人ですが、約3日間、重度の風邪のような症状が続き、特にリンパ節の腫れがひどかった。「ワクチンの副反応は数日の我慢すれば終わるもの。この歳になるやはりとコロナにかかる方が重症で恐ろしい」と語ってくれました。

 ご紹介した以外にも、いろんな体験談を聞きましたが、体調を崩したり、副反応に悩まされたりする可能性は、どうやら年齢や性別、日頃の運動量などにあまり関係がなさそうです。

 ちなみに、アメリカでもワクチンは無料。免許証などの身分証明書を確認されるだけで職業や移民ステータスなどを問われることはありません。13日には米疾病対策センター(CDC)がワクチン接種を完了した人はマスクをつけなくてもよいと定めた指針を発表。バイデン大統領が掲げる7月の正常化に向け、確実に歩み始めていることを実感します。

 今後、ワクチンを受ける人に少しでも参考になればと思い、体験談をまとめてみました。今回紹介した方々の体験は、あくまでも個人の感想であることをご了承ください。

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