コートも何もなく、単にグラウンドで手近な人にボールをぶつけて、ボールを拾った奴がまた手近な人にボールをぶつける…
ドッジボールをさらに単純化したようなボールゲーム「めちゃぶつけ」がSNS上で大きな注目を集めている。きっかけになったのは幼少期に東京都足立区で実際にこのゲームをしていたというyancyaさん(@yancya)の投稿。
「めちゃぶつけ」はボールをぶつける対象はグラウンドにいる人なら誰でもいいという、いかにもやんちゃ盛りの子供が好みそうなゲームということ。yancyaさんの投稿に対しSNSユーザー達からは
「20分休み終わりのチャイムが鳴って士農工商や天下をやめて教室に戻る際のボール片付け係決め(最後に触った奴が片付ける)として昇降口にダッシュしながらそんな状態になってたな」
「名前が雑の極みでいい味出してるw ちなみに墨田区にはありませんでした。」
「東京の下の方ですが小学生の頃の20分休みはそればかりやってました」
「川崎に同じ名前の遊びがあったようです。親の代だから、60年前くらいですね。土地柄…」
「70年代後半 愛知県の知多半島北部から名古屋南部では同種の遊びが「てんか(天下)」と呼ばれていました。
ボール持ったものが無双、参加者全てが敵なバトルロワイヤルゲームでした。
唯一ローカルルール?は最初のスターターが「てーんーかー!」と叫び真上の空にボール投げて、落ちてくるのを取り合うこと」
「"しけい"だったかな… なんかそんな呼び名」
「ボールおにとは違う??」
など数々のコメントが寄せられている。
「めちゃぶつけ」についてyancyaさんにお話をうかがってみた。
中将タカノリ(以下「中将」):yancyaさんがめちゃぶつけをされていたのはいつ頃でしょうか?
yancya:めちゃぶつけをやっていたのは小学生の頃ですね。20分休みなどの短い休み時間に出来る遊びとして重宝していました。
中将:当時は他にどんな遊びをされていましたか?
yancya:めちゃぶつけの他には、なわとびとか泥警(泥棒警察)などのオーソドックスな遊びをしてた記憶があります。
中将:ご投稿に対し数々のコメントが寄せられていましたが、今回の反響へのご感想をお聞かせください。
yancya:地方によって色んな名前があったりローカルルールが様々あることがわかって面白かったです。
◇ ◇
その後の調査でもその発祥についてはわからなかったが、寄せられたコメントを参考にすると「めちゃぶつけ」や類似のゲームは少なくとも60年近く前には存在し、全国の子どもたちに親しまれていたようだ。1993年に発売されたスーパーファミコン用ゲームソフト「くにおくんのドッジボールだよ全員集合!」(任天堂)にも「めちゃぶつけ たいせん」なるモードが存在するので、ボールゲームとしては認知度が高い方なのかもしれない。読者の皆さんは「めちゃぶつけ」をされたことがあるだろうか?