琵琶湖の水が止められた! 京都VS滋賀の対決…と思いきや定期清掃でした

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 滋賀県民が京都市民の言動に腹を立てたときは「琵琶湖の水止めたろか!」と脅してくるというネタがあります。というのも、京都市民は、琵琶湖から引かれた「琵琶湖疏水」で生活用水を得ているのです。そんな滋賀県民の悲願、ついに達成!?琵琶湖疏水のうち最初にできた第1疏水の水がこのほど止められました。京都と滋賀の対立が原因かと思いきや、その理由は別にあるようです。

 止めているのは、第1疏水の大津市観音寺の取水口から京都市伏見区堀詰町までの約20キロです。疏水内の土砂やごみを取り除く定期的な清掃作業を行うため、京都市上下水道局が止水しました。疏水の流れを保つために毎年冬に実施しています。

 水が止められたことで、普段は見えない川底があらわになり、カワウやカモなど野鳥が羽を休めるのどかな光景が広がっています。京都市左京区の琵琶湖疏水記念館前では、通常2・7メートルの水位がゼロに近くなり、普段吹き出し口しか見えない噴水が根元まで見える状態に。近くでは川底にたまっていた砂が高く積まれ、ダンプカーでの搬出が続いています。

 水道局によると、南禅寺ダムから夷川ダムの間でしゅんせつした砂は昨年度は約7千トンに上りました。場所によっては自転車や家電製品などの不法投棄もあったといいます。停水は16日まで続きます。

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