「開店おめでとう!」これからは花輪の代わりにデザインを贈る時代へ?!新たなお祝い方法、あなたもいかが?

國松 珠実 國松 珠実

大切な人の開業・起業のお祝いといえば、大きな花輪や胡蝶蘭などの祝い花が定番。ところが最近では置き場がない、世話ができないからと断られるケースが増えている。そんな時代の新しいお祝いのカタチとして、「デザインを贈る」サービスを始めた人がいる。看板やパンフレット、名刺を飾るロゴマークといった『店の顔』の制作費に、祝い金を充てる仕組みだ。サービスの開発者、くわたぽてとさんに話を聞いた。

デザインでお慶び「デザケイ」とは

 開業祝いにデザインを贈るサービス、「デザケイ」の利用は簡単だ。

お祝いをしたい友人や仕事仲間の代表者が、デザケイのサイトを通じて「お祝い専用窓口ページ」を開設、コースや金額を設定する。コースはいくつでも、金額も自由に設定。他のお祝いしたい仲間は、所定のページから好きなコースを選んで所定の額を振り込む。

そうして集まった祝い金で、開業した人はプロのデザイナーと相談しながら、店のロゴや名刺デザイン、またWEBサイトの開設といったデザイン販促物を制作するのだ。こうして新店舗の宣伝に必要不可欠な、しかも希望に沿ったデザイン性の高い販促物が完成する。

「友人や仕事仲間といったご縁のある方々の、いわば身内のクラウドファンディングです。応援の心がそのまま店舗の宣伝資金に。形になったお祝いは、今後の事業発展にも役立ちます」とくわたぽてとさん。

うれしいポイントは「利用料金0円」。ただし追加のデザイン依頼や、デザケイが紹介するデザイナー以外に依頼したい場合には、別途料金が必要だ。

 デザイナーの仕事はデザインじゃない?!

 しかし「そこまでデザインに力を入れる?」「安くやってくれるところもあるし」と、ピンとこない人も多いかもしれない。たしかにロゴやホームページはその店の顔だし、存続する限り使い続ける大切なものだが、実際、開業資金で削減されやすいのはこのデザイン費だ。

 「たしかに一般的には、デザイナーってただお店のロゴをデザインするだけ、と思われているかも知れません」とくわたぽてとさん。

あくまで自分の考え方と断りつつ、デザイナーとは、ビジュアル的にカッコイイ、または美しい何かをデザインをするだけの仕事ではないと言う。

 「誰に向かって商品、サービスを提供するのか。さらにいえば、なぜ提供したいのか、なぜあなたが提供するのか、他の人でも良いのではないか……。たんに『商売したかったから』という答えから、もっと深いところにある経営者の考えをどんどん引き出します」。

やがて見えてくる想いの核。

「それは、何があってもブレない基準となるもので、その人しか持ってないもの。それをわかりやすい形に起こしていくのが、デザイナーなのです」。

 まるで一緒にビジネスの見直しをしてくれる存在だ。それまでの想像とまったく違う。

「でしょう?僕ね、デザイナーの価値を上げたいんです。それにはデザイナーが正当な評価を得て、それに見合うデザイン料をいただけるようになること。そのために、まず一般の人がデザインに触れる機会をたくさん作りたいんです」。

「デザケイ」は開業する人、お祝いする人、そしてデザイナーが幸せになれる三方よしのサービス。今後は結婚や出産といったさまざまなお祝いのシーンでも使えるサービスに成長できればと、お祝いの新しい“あたりまえ”を創造する意気込みを語ってくれた。

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■現在「デザケイ」の仕組み作りのためのクラウドファンディングを実施中
https://camp-fire.jp/projects/view/358376
*開始後1週間で80万円達成!現在、デザケイ公式キャラクターのネーミングも募集中

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