銭湯マニア必見の展示会が、京都「むらさき湯」で タイルアートにミニチュア銭湯グッズ、銭湯はんこ

辻 智也 辻 智也
全国各地の銭湯の雰囲気が感じられる十四三さんの銭湯はんこが、浴場に並ぶ(京都市北区・むらさき湯)
全国各地の銭湯の雰囲気が感じられる十四三さんの銭湯はんこが、浴場に並ぶ(京都市北区・むらさき湯)

 銭湯タイルと銭湯グッズのミニチュア模型、銭湯はんこを集めた、銭湯マニア垂涎(すいぜん)の「ちいさな銭湯展」が、京都市北区の銭湯「むらさき湯」で開かれている。新型コロナウイルスの流行で浴室や脱衣所での会話が制限される中、目で見てお風呂を楽しんでもらう狙いだ。

 「銭湯タイルアート」のこだんみほさん(京都市左京区)と、「銭湯はんこ」の十四三(としぞー)さん、「ミニチュア銭湯グッズ」のおおたさよりさんの3人による合同企画。昨年から東京や大阪、名古屋を巡回し、最後に京都で開かれることになった。

 のれんをくぐると、番台横に、おおたさんの「ミニチュア模型」が計10点並ぶ。ドライヤーや脱衣ロッカー、洗面器、手ぬぐい、冷えたドリンク入りの冷蔵庫などを、イヤホンやしょう油差しといった身近な材料で、精巧に再現している。

 こだんさんのタイルアートは、男女の脱衣所に計12枚が飾られている。レトロな銭湯のタイル絵をパソコンで再現してプリントした後、上から保護材でコーティングすることで、タイルの質感を出している。既に廃業した京都市内の銭湯にあったタイル絵も並ぶ。こだんさんは「タイルは1個では成立しないが、集めると集合の美、連続の美が生まれるのが魅力です」と解説する。

 全国各地の銭湯を巡り、各湯のはんこを彫り続ける十四三さんの「銭湯はんこ」は、男女の浴室に各77点を展示している。京都や東京、鹿児島、沖縄など、各湯の特徴を生かしたかわいらしいデザインがずらりと並ぶ。

 新型コロナが流行する中、銭湯では脱衣所などでの会話も控えざるを得ない状況になっている。「むらさき湯」の林正樹さん(63)は「会話ができない分、視覚で楽しんでほしい。銭湯にまつわる多様な文化に興味を持ってもらえたら」と話す。

 展示は2月14日まで(月曜休)で、見学は要入浴(入浴料450円)。

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