「絶対に人間に戻…せないかも?」愛する孫へ…祖母手作りの“ゴジラ禰豆子”が衝撃のクオリティ

広畑 千春 広畑 千春

 日本国内はおろか、世界へも広がりつつある「鬼滅の刃」ブーム。ネット上では芸能人たちの渾身のコスプレも話題になる中、福岡県うきは市の国道沿いに現れたのは…かなり斜め上行く「禰豆子」。そう、なんとゴジラの禰豆子(体重約1トン)なんです!

 “彼女”を一躍有名にしたのは、ツイッターユーザーのTHMFヒタハシリ公式(@hitahashiri)さんが投稿した「兄ちゃんが絶対人間に戻してやるからな!」というツイートでした。

 長い黒髪に、赤い瞳と赤い爪、アニメと同じようにピンクの着物と黒い羽織を身にまとい、緑の竹筒をくわえた立派な佇まい。傍らには、禰豆子の兄で主人公の炭治郎が背負って運んでくれる箱まで!!THMFヒタハシリ公式さんも「クオリティ高いなこれ!」と思わず二度見したというその姿は、15.7万「いいね」に「どうしてこうなった」「たぶん手遅れだろう…www」と反響を呼び、「兄ちゃん、背負って戦える?」と炭治郎を心配する声まで寄せられています。

 このツイートに「うちのゴジ子がバズってる」と反応した、同じくツイッターユーザーのりょうすけ(@stoonhead)さんによると、ゴジ子、いえ禰豆子がいるのは、「江藤石材店」の敷地内。この脅威のコスプレは、鬼滅にハマっているというりょうすけさんの母が、愛するお孫さんのために作ったそうです。直接、聞いてみました。

 

-すごい完成度ですね…!制作期間はどれぐらいですか?

「ありがとうございます。まさかこんな大事になるなんて(笑)。作るのは、1週間はかからなかったと思います。元々大人用のピンクのハッピがあって、それをもとに帯や帯揚げ、帯締め、長襦袢、髪の毛などを作りました。羽織は古着屋さんでちょうど良いのがあったので買いました。ゴジラは背びれ(?)があるので一度ほどいて、縫い直しています」

-竹筒とか箱とか、小物も本格的ですね。

「あの竹筒、実はうちは石材屋ですので、お墓用の花筒なんです(笑)。思いの外ぴったりで…。箱は500mlのペットボトルのお茶が入ってた箱で、100均で買った木目調のシートと黒いガムテープで作りました。持ち手もガムテープなんですよ」

-お孫さんのために作られたと聞きましたが…

「そうなんです。鬼滅の刃は家族みんなで見ていて大好きなんですが、『孫が喜ぶかな~♪』と思って作ったつもりが…怖がられて、見てもらえないんです」

-えっ!! お孫さんは今何歳なんですか?

「まだ2歳なんです。裸のゴジラを見ても全然平気だったんですけど、ゴジ禰豆子は、目や爪も赤いガムテープを貼って赤くしたら、怖いみたいで近寄りません(笑)」

…と、このリアルさが逆に仇になってしまったそうです。

 

 ちなみにゴジラは20年ほど前、中国を訪れていたりょうすけさんの祖父が、孫の喜ぶ顔が見たくて買い求めたもの。保育園に寄贈する計画もあったそうですが多忙のうちにりょうすけさんらが卒園してしまい、そのまま敷地内に置いていたそうです。

 そんなゴジラに転機が訪れたのは10年ほど前。近所の人が工事用ヘルメットをかぶせてくれたのを面白がったりょうすけさんの父がスコップを持たせたのが子どもたちにも好評で、以来、節分にはパンチパーマと虎柄パンツでバットの金棒をかつぎ、入学式にはランドセル、母の日にはエプロン姿、サッカーW杯時にはユニホーム姿に。「元々手芸やハンドメイドが好きだったんですけど、今は自分が楽しんでいる感じですね」(りょうすけさんの母)といいます。

 当初寄贈する予定だった保育園は、今は少子化で閉園してしまったそう。数奇な(?)運命をたどり、令和に燦然と輝く、ゴジ禰豆子。まさに、「よもやよもやだ!」…ですね。

【追記】所在地を福岡県うきは市に訂正しました。

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