夫の浮気相手は男性だった!?動揺する妻「子どもも3人いるのに」「共に過ごしてきた時間はなんだったのか」

島田 志麻 島田 志麻

ある日、学生時代の友人から電話がありました。その友人とは未だになにかあれば相談し合う仲なので、なにかあったのかなと咄嗟に思いました。話を聞くと旦那さんが浮気をしているかもしれないと言うのです。しかし、周囲でも浮気をしている人の話を耳にしたことがあるので、友人のところも...というのが正直な感想でした。ですが、この話には続きがありました。なんと相手が男性かもしれないというのです。

友人夫婦には、9歳、7歳、1歳の子どもがいます。友人としては、結婚をして、子どもをもつようになり、これまで共に過ごしてきた時間はなんだったのか、という気持ちになってしまっているようでした。

友人の交友関係の中にも同性愛者の人はいるため、偏見をもっているということはないですが、やはり自分の夫となると話は別だったのでしょう。浮気の疑惑を本人に問い詰めたものの、否定されて終わってしまい、子どももいるし、急になにか決断できるわけではないと言っていました。今後のことについては、様子を見ながら考えていくとのことでした。

LGBTは13人に1人といわれている

現在日本人の13人に1人がLGBTだといわれています。これは、血液型がAB型という確率とほぼ同じです。見た目ではわからないことですし、まだ日本ではLGBTを受け入れる制度や環境などが整っていないこともあり、なかなか公言できない当事者もいるのではないでしょうか。そのため、調査をしても確率に多少の誤差が生じることもあります。しかし、いずれにせよLGBTの人々が少なくない割合で存在することは確かです。

先日、「L(レズビアン)だってG(ゲイ)だって法律で守られているという話になれば足立区は滅んでしまう」という、足立区議会議員の発言が注目されたのは記憶に新しいでしょう。議員はそのような人が増えれば、足立区の人口が減っていってしまうといった趣旨のことも話していましたが、少子化問題についてはLGBTがすべての原因ではなく、他にも多くの問題が少子化を招いており、この発言には多くの批判が寄せられました。このような発言が公の場で行われたりする状態では、当事者はカミングアウトすることをためらってしまうでしょう。

LGBTとは?

LGBTとはL(レズビアン)、G(ゲイ)、B(バイセクシュアル)、T(トランスジェンダー)です。LGについては知っている人も多いのではないでしょうか。B(バイセクシュアル)とは、自分の性別にかかわらず男性も女性もパートナーとして受け入れらる人のことをいいます。T(トランスジェンダー)は、身体と心の性が一致しない人のことを指します。ドラマ『3年B組金八先生』や『ラストフレンズ』、『おっさんずラブ』などでも、LGBTを取り上げおり、特別な存在ではなく身近な存在として徐々に広まっているのではないでしょうか?

最近では、同性愛者のためのパートナーシップ制度を設けている自治体もあり、少しずつではありますが同性愛者を社会全体で受け入れようと、さまざまな取り組みが進みつつあります。そういった制度が整うことで、自分らしく生きることができる人も多くなっています。また、著名人ががLGBTだとカミングアウトするようになったこともあり、だんだん社会全体が変わろうとしています。

誰もが自分らしく生きられる世の中を

それでも、当事者からすればまだまだ生きづらい世の中かもしれません。最近少しずつ世の中が動いていますが、ひと昔前まではLGBTをタブー視しているようなところが社会全体にありましした。もしかしたら、友人の旦那さんも本当の自分を隠して生きるしかなかったのかもしれません。浮気や不倫に関しては夫婦間の問題ではありますが、ある面においては社会全体が受け止め考えるべき問題でもあります。これから、どのように社会や制度が変わっていくかはわかりませんが、LGBT当事者の人たちも、自分らしく生きられる社会がつくられていくことを願っています。

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