「無理して学校なんか行かなくていい」…不登校になった我が子と、一緒に歩むことを決めた母親の覚悟

長岡 杏果 長岡 杏果

近年不登校の問題が深刻化してきています。少子化が進む中で不登校生は毎年のように増えています。2020年10月に文部科学省が公表した調査によると、2019年度に不登校が理由で小・中学校を30日以上欠席した児童生徒は18万1272人。過去最多を更新したそうです。

青天の霹靂!学校に行きたくない

先日、私も友人から子どもの不登校について話を聞く機会がありました。友人の子どもは小学1年生の女の子です。活発でとても明るい女の子、不登校とは無縁のような女の子でした。

まさか、友人の子どもが不登校になるなんて思いもしませんでした。

しかし不登校は誰にでも起こりうることだったのです。

明るくて誰とでも仲良くなれる友人の子どもが、学校に行けなくなった理由は担任が原因でした。

友人は「担任が子どもをお前やあんたって呼ぶのよ。イライラすると大きな声で子どもを怒鳴りつけるし、娘はどつかれるし、怖くて学校にいけなくなったのよ」と嘆いていました。

最初の頃は、学校から帰って来ると暗い表情をして笑わなくなっていったそうです。普段は公園で遊ぶことが大好きな子が部屋で横になってばかりいたそうです。

友人が我が子の異変に気がついて話を聞いたところ「もう学校には行きたくない、担任が怖いから学校やめたい!!」と泣いて訴えてきたそうです。

いままでに見たこともない子どもの様子に友人は戸惑いました。しかし、まだ学校は始まったばかり。なんとか頑張って学校に行ってほしい、と子どもの背中を押したそうですが、心身ともにどんどん壊れていく子どもの様子を目の当たりにして、友人は泣きながら「もう無理して学校なんか行かなくていい!!」「お母さんが悪かった、お母さんが無理やり学校に行かせて悪かった」そういって何度も何度も子どもを抱きしめて謝ったそうです。

学校に行かなくていいと決断するのは勇気がいることです。しかし友人は覚悟を決めたそうです。

フリースクールとの出会い

子どもが学校に行けないなら学校以外のところに居場所を作ってあげたい。子どもが子どもらしく安心して過ごせる場所を探してあげたい。

我が子を思う一心から、ネットでいろいろ調べていくうちにフリースクールと出会ったそうです。

フリースクールの認知度は最近少しずつ広まってきています。なんらかの理由で学校に行くことができない、行きたくても行けないという子どもたちが、学校の代わりに過ごす場所です。フリースクールは、その地域の小・中学校と連携していることも多く、フリースクールへの登校が学校の出席扱いになる場合もあります。

友人はフリースクールの体験入学を通して、子どもの楽しそうに過ごす様子や全力で子どもたちと接してくれる先生方、クラスの雰囲気、教育理念などトータルして信頼ができるスクールだったので入学を決めたそうです。

まだまだ学校に行くのが当たり前という価値観がある中で「学校だけが全てじゃない」「学校に行かない」という選択肢があることを彼女は私に教えてくれたのでした。

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