年間3万匹の猫の殺処分を減らしたい…「さくら猫」600匹目指しクラファンで協力呼び掛け

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 飼い主のいない猫や保護猫の不妊手術専門クリニック「ねことわたしスペイクリニックKOBE」(神戸市灘区)は2021年1月から3月、活動エリア内の猫の避妊・去勢手術を行います。クリニックの運営主であるNPO法人KATZOC(カゾック)はクラウドファンディングで寄付を広く呼び掛けています。

 カゾックは2018年5月に設立。「猫をかすがいに人と人がつながりあう社会へ」をモットーに、譲渡会イベントの企画、殺処分ゼロと地域の環境保全を目的とするボランティア活動のサポートなどを行っています。

猫は生後半年から妊娠可能

 猫好きさんには常識かもしれませんが、猫について少しおさらいしておきます。

 猫は生後半年から妊娠が可能。発情期は年に2、3回あり、特に春と夏がピークといわれています。1匹の母猫から3-7匹の子猫が生まれ、うち2-4匹程度が成猫となるそうです。

 不妊手術済みの目印として耳をカットされた猫は、その桜の花びらのような形から「さくら猫」とも呼ばれています。

捕獲→手術→元の場所へ

 同団体は普段からTNR活動を行っています。TNRとは次の通りです。
・Trap(猫を捕獲し)
・Neuter(不妊手術と耳カットをして)
・Return(元の場所に戻す)

 TNRを行うことで、猫の数を抑制できるほか、尿によるマーキングや発情期の大きな鳴き声、猫同士のケンカの頻度も減少するそうです。同団体では、兵庫県の有馬温泉周辺、明石市、淡路島、神戸市北区・中央区、西宮市、六甲山、大阪の住吉大社周辺、心斎橋周辺、瓜破(うりわり)エリアで重点的にTNRを行っています。

600匹の手術目指す

 環境省の統計資料「動物愛護管理行政事務提要(令和元年度版)」によると、平成30年度の猫の殺処分数は30757匹でした。

 「妊娠前に避妊手術をすることで、殺処分数を減らせるとともに猫への負担を最小限に抑えます」(カゾック担当者)

 今年2月に実施した避妊去勢手術では、約1週間で220匹に施術。今回はそれを上回る600匹の手術を目指しているといいます。

 クラウドファンディングの募集は12月14日まで。目標金額は270万円。

▽Syncable(シンカブル)「関西いっせい避妊・去勢手術プロジェクト 殺処分を減らすためのTNR」
https://syncable.biz/campaign/1307/

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