11月3日は「いいおっさんの日」だそうです。総合電子書籍ストア「BookLive!」を運営するBookLive（東京都港区）が10月、会員男女3380人を対象に「“いいおっさんの日”に関する意識調査」を実施したところ、マンガ、アニメ、ドラマ、小説、映画などで「魅力的なおじさんキャラ」が増えていると感じる女性が75％もいることが分かりました。イケてるおじさん「イケオジ」ってどんな人？
女性たちの熱い視線
アンケートは、10月9から11日に実施。過去半年以内にマンガジャンルの作品を購入したBookLive! 会員が対象。10代以上の男女、男性1054人、女性2326人、合計3380人が回答しました。
まず「最近のマンガ・アニメ・ドラマ・小説・映画等で、魅力的なおじさんキャラが増えたと思いますか」の質問に対し、「増えた」あるいは「とても増えた」と回答した人は、男性48.9％、女性75.6％。
「男性目線では気付かれない、魅力あるおじさんキャラが登場するコンテンツに、女性たちの熱い視線が注がれている様子がうかがえます」
「かつては脇役ポジションである事が多かったおじさんキャラですが、今では物語の主役となる事も決して珍しくはありません。『孤独のグルメ』がドラマ化されたのが2012年、『おっさんずラブ』のドラマ第1期が2018年。おじさん主人公躍進の2010年代を経て、2020年はイケオジが登場するコンテンツが大充実の年となりました」（同社）
「冷静な判断できる」「優しく包容力ある」
作品中のおじさんキャラについて魅力的だと感じるポイントを尋ねると、上位3位は次のような結果に。男性1位「冷静な判断ができる」、2位「優しい・包容力がある」、3位「ためになることを言ってくれる」。女性1位「優しい・包容力がある」、2位「仕事がデキる」、3位「冷静な判断ができる」。
男性6位には「威厳がある」がランクインしましたが、女性ではランク外。さらに女性10位には「家事や身の回りの事がマメにできる」がランクインしました。
「イライラして怒鳴らないで」
男性に対する質問「あなた自身は、どんなおじさんになりたい・どんなおじさんでありたいですか？」には、1位が「冷静な判断ができる」、2位が「優しい・包容力がある」、3位が「仕事がデキる」。
また、女性に対する質問「あなたは“現実のおじさん”に何を求めますか？」という質問には、1位が「優しい・包容力がある」、2位が「家族や恋人を大切にしている」、3位が「仕事がデキる」。
回答者のコメントの一部を紹介します。
・イライラして怒鳴ってるおじさんがたまに目につきますが…年齢を重ねたぶん、落ち着いててほしいです。（20代女性）
・トラブルが起きた時にもパニックにならず、落ち着いて的確な指示を出せる上司でありたい。（30代男性）
・人生経験をふまえた助言をスパッと言ってくれるなら良いですが、お説教やただの自慢みたいなのは嫌。（30代女性）
イケオジ達はどこにいる？
では実際にイケオジが登場する作品は？ BookLive!で働くプロの書店員えい子さん“よりすぐり”イケオジ6人を教えてもらいました。
▽「おじさんはカワイイものがお好き。」の小路三貴（ツトム著、フレックスコミックス）
えい子さん「会社では仕事ができてクールなおじさまなのに、実はカワイイものが大好き。自分の素顔を一生懸命隠そうと奮闘するピュアな姿がいじらしい…」
▽「家政夫のナギサさん」の鴫野ナギサ（四ツ原フリコ著、ソルマーレ編集部）
えい子さん「完璧に家事をこなし、時には厳しく叱ってくれる。そんなお母さんみたいなおじさまは、現代の忙しい女性たちにとって、まさに貴重な癒しの存在」
▽「おじさまと猫」 の神田冬樹（桜井海著、スクウェア・エニックス）
えい子さん「ペットショップで売れ残っていた猫・ふくまる。しかしある日、迷わずふくまるを選ぶおじさまが現れて…！？少しずつふくまるが心を開いていく様子に涙が止まりません…！」
▽「きのう何食べた？」 の筧史朗・矢吹賢二（よしながふみ著、講談社）
えい子さん「40代のおじさま同士だからこそ築ける落ち着いた大人の二人暮らし。大きな事件やドキドキするラブシーンはないけれど、毎日の手料理とコミュニケーションの大切さが心に染みわたります」
▽「鋼の錬金術師」 のマース・ヒューズ（荒川弘著、スクウェア・エニックス）
えい子さん「子煩悩で愛妻家。悩める若者たちを励まし、おせっかいすぎるほどに仲間をサポートする。家族としても同僚としても頼れること間違い無し、のおじさま」
▽「ゴマ塩とぷりん」の春原永人（鈴木有布子著、NINO）
えい子さん「ある日突然、20も年下のガテン系女子と結婚することになったおじさま。そのまま急な同居生活が始まっても、冷静な判断で次々にリードしてくれる大人の余裕に完敗です」
