本気を出したら名古屋からカンヌへ!視聴者を“イラつかせた”土村芳が明かす『本気のしるし』

石井 隼人 石井 隼人
視聴者をイラつかせた!?土村芳(撮影:石井隼人)
視聴者をイラつかせた!?土村芳(撮影:石井隼人)

ヨーロッパでも人気の高い映画監督・深田晃司が本気を出したら、とんでもない傑作が出来上がってしまった。

10月9日公開の『本気のしるし <劇場版>』は、昨年10月にメ~テレを中心にローカルで放送された深夜の連続ドラマを再編集した劇場版映画。連続ドラマ版は限られた地域のみでの放送だったが、格調高い演出と異色のストーリー展開がSNSを介して話題に。その反響を受けて、未公開シーンを含めたディレクターズカット版として劇場公開される。

なかでも「イライラする」「ムカッとする」と賛否を巻き起こしたのが、典型的ヒロイン像から逸脱したようなヒロイン・葉山浮世だ。思わせぶりかつはっきりしない態度で男性を翻弄し、奈落に突き落とす。無自覚だけになおのことややこしい。でも確かにいそう…。

そんな浮世を見事体現したのが、女優の土村芳だ。共感しづらいがしかし目の離せない存在である浮世にどれだけの説得力を与えることができるのか。表現一つでドラマの成功が左右される難しい役どころ。結果をいうと、土村の抜擢は大正解だった。

連ドラ放送当初に巻き起こったのは、浮世の立ち振る舞いに対する賛否両論。土村曰く、ドラマを観た知人から「ずっとイライラした!次の回までずっとモヤモヤしていなければいけないのか!?」との感想が届いたほどだ。

しかし当の本人は「浮世に対する否が多いことに対する実感はありましたが、否が多くなるのは当然だと思いましたし、そう思わせて正解のキャラクター。思う存分イラついていただきたかった」と我が意を得たりと喜ぶ。

かくいう土村自身も「もし浮世が私の友だちとして現実に存在していたら、ものすごく心配。ことごとく間違った道を選択するし、あまりにも自己評価が低い。遠くから観察するぶんにはいいかもしれませんが、直接関わるのはちょっと怖い」と否定的だった。にも関わらず「どうしても嫌いになりきれない、憎みきれない女性」と浮世に惹かれる自分もいた。

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