知事公認の“吉村マスク”が通販で3万枚秒殺完売 10月初旬から店舗で販売、大阪みやげの目玉に

杉田 康人 杉田 康人

用意した約3万枚が秒殺で完売

大阪府内の工場で製造し、吉村洋文知事(45)がパッケージに描かれた「大阪マスク―吉村知事バージョン―」(30枚入り2000円、税別)が通販サイトを通じて販売され、約3万枚が秒殺で完売した。10月初旬からは府内の店舗にも並ぶ予定。すでに7月から「大阪マスク」を販売していた販売会社は、今回投入した「吉村知事バージョン・マスク」に、新たな大阪名物として大きな期待を寄せている。

一時はマスク不足で日本中が混乱したが、いまや安定供給されている。そんなマスクが、大阪ではおみやげアイテムになった。大阪で絶大な人気を誇る吉村知事。すでにTシャツやマグカップ、缶バッジなどアイドル並みの豊富な品揃えで、グッズが店頭に並んでいるが、マスクは初めて。18日から“吉村マスク”を売り出したトータルベネフィットの担当者は「用意していた1000箱がすぐに売り切れました」と、“吉村効果”に驚いていた。

同社は主に、パチンコホールの集客イベントを企画・運営する広告代理店。取引のある業者を通じてホール向けにマスクを納品していたが、業者が大阪府豊中市内に製造工場を稼働させた。大阪のためにひと肌脱ごうと、マスクの“地産地消”を企画。7月に大阪の街をマスクで救う「大阪マスクプロジェクト」を立ち上げた。

無償での使用許可を得て、前代未聞の公認グッズが誕生

府内で生産したマスクを「たこやきの匂いも防げる?ノーズワイヤー」「豚まんよりもふんわりやわらか?」「お好み焼きみたいな?3層構造」が売りの大阪マスクとして販売開始。府内の店舗で委託販売し、手数料を支払うことでコロナ禍にあえぐ店舗を支援する計画だ。

販売価格の10%は、医療従事者を支援する府の「新型コロナウイルス助け合い基金」に寄付。8月末時点で約92万円が集まり、府から感謝状が贈られた。同社の担当者は「大阪で生まれた会社なので何か恩返しをしたかった。大阪の経済を回さないといけないし、医療関係者も支援したい」と、プロジェクト立ち上げのいきさつを語った。

「大阪マスク」はパッケージで大阪みやげをうたい、道頓堀などの土産物店でも販売。順調な売り上げを見せていたが、土産物店で目玉になっていた吉村グッズに目をつけた。大阪を代表するデザインとして、知事の顔写真やマンガのキャラに仕立てたパッケージデザインを吉村知事の事務所に打診。無償での使用許可を得て、前代未聞の公認グッズが誕生した。

秒殺完売で早くも増産が決定。今月にも府のコロナ助け合い基金への寄付金総額が100万円を突破する見込みだ。同社ではプロジェクトに参加する委託販売店を募っており、観光地や駅売店への販路拡大も呼びかける。「利益は正直ありませんが、コロナがなくなって、もうマスクいらねぇよ…となるまで続けていきたい」と担当者。“吉村マスク”が大阪名物として、おみやげコーナーに並び始める。

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