野菜ソムリエ店主のこだわりがスゴイ ブティック経営者からの転身…女性店主の食堂がじわじわ人気に

八木 純子 八木 純子

 料理教室などに通ううちに野菜や料理の魅力にハマり、アパレル関係の仕事から一転。野菜ソムリエとなり、この6月に「玄米ごはん&おばんざい三貴」をオープンさせた平井三貴さん。コロナ禍のいま、1人でも多くの人に「野菜料理で元気になってほしい」と体にいい、おいしい料理を作り続けています。

ぶらりと立ち寄れるお店

 三宮から神戸のトアロードを北上し、神戸トアロードホテル山楽の手前の道を西に入れば、すぐにウッディなお店「玄米ごはん&おばんざい三貴」が見えてきます。店内に入ったとたん、目を引くのが野菜ケース。地元農家が丹精込めて作り上げた旬の野菜がズラリと並んでいました。

 笑顔で迎えてくれたのは、野菜ソムリエの平井三貴さん。元々はブティックを経営していたそうですが、地元の健康料理教室に通ううちに料理の奥深さにふれ、ついには料理人を目指すまでになり、辻調理師専門学校で本格的に猛勉強。また野菜の魅力にもハマり、2019年3月には野菜ソムリエの資格も取得しています。

 辻調理師専門学校も卒業し、満を持して「玄米ごはん&おばんざい三貴」を4月末にオープンさせようとしていた矢先、コロナ緊急事態宣言がなされ、開店を延期。6月2日、ようやく開店したものの当初はテイクアウトが中心で店の出入りは、ほぼUber Eatsのスタッフだけだったとか。それでも、のれんを掲げ、料理を作り続けた毎日。いつしか、優しい平井さんの笑顔と手作りの元気が出るおいしい料理は口コミで広がっているそうです。

多くの資格を保持…調理へのこだわりもスゴい

 それもそのはず。実は平井さんは野菜ソムリエや調理師免許以外にも、アスリートフードマイスターや食生活アドバイザー、豆腐マイスター、だしソムリエの資格まで持っています。そのため、スポーツをする人のためには高タンパクで低脂肪のスタミナメニューを作ったり、腸活生活をする女性のためには美肌メニューを考えたりと、工夫がいっぱい。

 そして、調理へのこだわりもすごく、たとえば、お肉はすべて国内産。玄米は有機JAS認定の安心米。野菜は自然栽培を中心に毎日仕入れています。塩はミネラル豊富な自然塩、砂糖はお腹にいいといわれるてんさい糖(甜菜糖)を使用。油もオリーブ油など料理に合ったもので、常に新鮮なものを心がけています。

 さらに、だしも最高級の真昆布を使用し、鰹節やマグロ節、鮭節、鯖節、宗田節などを使い分けています。調理は素材の熱伝導率も考えて最高級ステンレス鍋を使用するなど、至るところにこだわりが見えます。

まるで「おうちごはん」

 おすすめのメニューはいっぱい。人気が高いのは魚もお肉も入ったボリューム満点の「健康おばんざい定食」(1320円+税)。味噌汁に健康サラダなどが付いてきます。カレー好きには健康サラダが付いた玄米カレーセット(1100円+税)が評判です。夜にはお酒に合うメニューを提供。焼酎や日本酒などに合う一品メニューが豊富なのにもビックリです。

 食事を楽しんでいた女性客に店の魅力を聞くと「女性オーナーなので、女性1人でも入りやすく、野菜など素材の蘊蓄も気軽に教えてもらえ、何よりも料理がおいしいのがうれしい。まるで、我が家に帰ってきたような料理の数々。見ただけで、癒されます。そして、食べればほっこりしてもっと癒されます」と、語ってくれました。

 「コロナが落ちついたら料理に関するセミナーなども店で開きたいですね。野菜の魅力や料理の話、健康の話をお客様と語りあいたいです」と平井さん。数々の資格を持つ平井さんならではのセミナーや料理教室も楽しみにしたいものです。

▽「玄米ごはん&おばんざい三貴」/神戸市中央区中山手通3-2-1トア山手ザ・神戸タワー1階109/電話078-515-6288/11:00〜14:00、17:00〜22:00/月曜日定休

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