暑い日が続いていますが、見ているだけで涼しくなるような渓谷の川の中を撮影した動画がTwitterで話題になっています。水面の下に広がっていたのは、爽やかな青色の光に包まれた神秘的な光景。まるでラムネやサイダーの中にいるみたいです! ちょっと潜ってみただけで、こんな不思議な世界が広がっていただなんて…。多くの人たちが驚いています。
撮影したのは、福岡県在住のramumi8(@ramumi8)さん。美しい写真や動画をいくつも投稿されていますが、8月9日に話題の動画をツイートしたところ、15日朝までに17.5万件の「いいね」がついています。
動画が撮影されたのは、熊本県の菊池渓谷。阿蘇くじゅう国立公園の一角に位置し、阿蘇外輪山の北西部に広がる観光名所です。うっそうとした広葉樹の森の中に、大小さまざまな滝や変化に富んだ清流を見ることができるといいます。流れているのは阿蘇外輪山から湧き出した伏流水といい、地元の観光協会のホームページによると夏でも平均水温は13度!…そのため、この季節は避暑地として知られるほか、秋には紅葉が見られるなど、四季を通じて美しい自然が楽しめるといいます。
緑深い渓流を映していると思いきや、ゆっくりと視点が水の中へと進む動画。水に入る瞬間、視界ががらりと切り替わるのが印象的です。投稿を見た人たちからは「川の水の透明度がすごくきれい」「心が澄んでいくような蒼さ」「この美しさは、もはや芸術」といった声が続々と寄せられています。
細かな水泡がゆらぐ水の中の情景に「宇宙みたいキラキラ」「サイダー色の宝石箱や〜」と感じた人もいたほか、「子供のころよく遊んだな」「懐かしい…下界がどんな酷暑でも渓谷は別世界みたいに涼しくて…清流は手が痺れるくらい冷たくて」など、かつて渓谷を訪れた思い出を紹介するコメントもありました。
投稿したramumi8さんに聞きました。
――とても素敵な渓谷ですね。
「菊池渓谷のことは小さいころから知っていました。家族で行ったこともあります。今回の動画は、渓谷の『広河原』という場所の橋の下で、午前8時すぎに撮影しました」
――渓谷の中に差し込む太陽の光(光芒)を撮影しようと、朝早くからカメラマンが訪れる場所のようですね。とても涼しげな光景ですが、撮影されているときは実際に涼しかったのでしょうか。
「菊池渓谷で光芒をいかした写真を撮影する人はみんなウインドブレーカーを着ています。朝は特に寒いです。 長靴を履いていても水が冷たいです」
――撮影には防水のスマホを使われていたとか。
「特殊な装置は使ってません。GALAXY s10で撮影しています」
――水の中にゆっくりとカメラを進めていく演出が素敵!といったコメントもありました。撮影で工夫されたところがあればお聞きしたいです。
「カメラのアングル変えてみたり、スローモーション撮影したり、面白い撮り方見せ方を試行錯誤しています。水圧でカメラがフロント動画からリア動画の方に切り替わってしまうことが多々あり、そういった面では苦労しました」
――滝に虹がかかる様子など、ほかにも渓谷の動画を投稿されていますね。多くの方がご覧になられています。
「コメント欄を見ていると、小さいころに訪れた菊池渓谷の思い出を語られる方が多く、そのときから菊池渓谷の美しさが保たれているのは素晴らしいと思いました。また、当時の思い出を思い出してもらえるきっかけをつくれたのもうれしいです。地元や日本の素晴らしさを再確認してもらえたので、撮影してよかったな、と思います」