駄菓子界の“レジェンド”がアイスになった 誕生のきっかけは8歳の女の子

佐藤 利幸 佐藤 利幸

 1978年発売以来、子どものおやつとして親しまれているコーラ味のラムネ菓子「ミニコーラ」がアイスになって登場する。オリオン株式会社(本社・大阪市)は氷菓になった「ミニコーラ氷」と「ミニサワー氷」を6月1日(一部店舗は5月25日)から全国のスーパーなどで販売すると発表した。メーカー希望小売価格は140円(税別)で、90万個の出荷を予定している。

 新型コロナウイルスの感染拡大で「受けた打撃は大きい」と話すのはオリオンの常務・高岡五郎さんだ。1年のうち駄菓子が最も売れる季節が4、5月だが、商業施設の休業や、学校の遠足がなくなったことが影響した。ゴールデンウィークが10連休だった昨年は売り上げが例年より良く「その差は大きい」と言う。

 そんな苦境のなか、自信をもって放つのが「ミニコーラ氷」と「ミニサワー氷」だ。コーラ味のかき氷は酸味・風味とともに、懐かしい駄菓子のコーラ味を表現、ミニコーラ菓子と食べると、ミニコーラ菓子の酸味とマッチし、よりコーラ感が増す。さっぱりとした甘酸っぱいサワー味のかき氷は、ミニサワー菓子と食べると酸味とマッチし、爽快感を楽しむことができる。

昨夏テスト販売として「ミニコーラ氷」を19万個を出荷・販売したところ「お客様から好評だった」(高岡常務)と自信を深め、今夏の本販売に踏み切った。1個30円(税別)のミニシリーズは年間4000万個を出荷している。同社の主力商品だが、そのシリーズのなかでもミニコーラは1番人気、ミニサワーは2番人気なのだという。

駄菓子界の“レジェンド”がアイスになるきっかけは1人の女の子が作った。昨年、製造・販売元のセリア・ロイルの営業部東日本営業グループ・山下真一郎さんは、当時8歳の娘からある日、「ミニコーラのアイスを作ってよ」と懇願されたという。この願いをかなえようと山下さんはオリオンに“飛び込み営業”をかけた。

高岡常務は急なお願いにも「ラムネ入りのアイスはあるけど、おいしいと思うものはなかなかない。これはチャンスだと思いました。何より、子どもの夢を叶えるのが駄菓子メーカーですから」と快諾し、昨夏のテスト販売につなげていた。そしてミニシリーズはその他にもミニビタCやミニピーチなど他にもラインナップがあることで「来年のオリンピックまでに五輪マークと同じ5色を何とか誕生させたい」と話した。

<販売場所・関西>
5月25日より ダイエー近畿、光洋、山陽マルナカ、近畿カンパニー
6月1日より 光洋、ライフ、平和堂(スポット予定)
<販売場所・関西以外>
5月25日より (イオン系列)東北カンパニー、北関東カンパニー、南関東カンパニー、北陸・信越カンパニー、東海カンパニー、イオンSuc、MV関東、MV東海、イオンビッグ(東西に跨る)、イオン中四国カンパニー、イオン九州、MV九州、MV九州ザ・ビッグ
6月1日より ベイシア(京都から東に跨る)、文化堂、東武ストア、相鉄ローゼン、ロピア、三和、オザム、サンベルクス、ドン・キホーテ(静岡一部と関東)、ヤマナカ(中部)、フィール(中部)、サンシ(中部)、イズミ九州(ゆめタウン・ゆめマート)、サンリブ、ドラモリ、HIヒロセ…ハローデイ(導入日未定)

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