「自分が鶏だということを忘れた鶏」がSNS上で話題になっている。
噂の鶏は名古屋コーチンのコッコ君(1歳)。安心しきった表情で飼い主の膝の上にあお向けに寝そべる姿はまるでお母さんに甘える子供のよう。
コッコ君の画像が掲載された投稿に対し、鶏がここまで人に懐くと知らなかった人々からは
「鶏てこんなになつくんですねぇ 愛情通じてるんだぁ」
「鳥って、愛情あげるとこんなにふにゃふにゃになるですね♪ 勝手に頭が悪いイメージあったので、ご主人の事とか覚えないのかと思っていたので反省してます。」
「鶏は飼ったことありませんが、もし膝の上でこんなことされたら、もふりたい欲だけじゃなく鶏冠やにくすいをハムハムしてみたい欲を抑えるのが辛いんじゃないかなと思いました」
など驚嘆のコメントが多数寄せられている。
コッコ君の飼い主でイラストレーターの板倉アユミさんにお話をうかがった。
中将タカノリ(以下「中将」):コッコ君は今1歳ということですが、いつからこんなポーズで寝るようになったのでしょうか?
板倉:このポーズはコッコが抱っこさせてくれるようになってからなのでちょうど1歳になりたての頃位からやらせてくれるようになりました。ちなみにコッコは生後半年の時に他の飼い主さんの所からうちに里子に出されてきました。
中将:半年でここまで懐くようになったんですね!
板倉:世話をしている私と妹にはベタベタに懐いていて、抱っこやナデナデをおねだりしてきます。私と妹以外にはあまり懐いておらず、特に男性相手だと飛び蹴りしに行ったりします。また、私や妹が男性と話をしているとヤキモチを妬いてずっとコケコッコーと鳴いたりします。
中将:懐くと甘えるけど、それ以外の人には飛び蹴り!やはり男の子だけあって女性のほうがお好みなんですね……。板倉さんにとってのコッコ君のチャームポイントをお聞かせください。
板倉:コッコの魅力はやはり体の大きさ(中型犬ほどあります)と恐竜のような足、そんな見た目に反して甘えっ子なのが本当に可愛いです。
◇ ◇
コッコ君はペットとして、犬や猫とのそれと変わらない愛情あふれる関係性を板倉さんとの間に築いているようだ。
かつて頭の悪いイメージで語られることが多かった鶏だが、近年の研究によると実はとても賢く、霊長類に匹敵するコミュニケーション能力を持っているらしい。賢さだけで生き物を判別するのは避けたいが、そういった特性はコッコ君の魅力の大きな要素となっているのだろう。コッコ君と板倉さん一家がこれからも長く幸せに暮らしていかれることを願いたい。
なお板倉さんは愛鶏家としての立場から沖縄県等でおこなわれている闘鶏に反対の意見を発信している。使い終えた鶏、使えない鶏達が無残に遺棄されてしまっている現状やその保護活動についてはホームページ(https://chickenhausu.amebaownd.com/)、ご興味のある方はぜひご覧になっていただきたい。