熊本県南部を3日夜から襲った豪雨。現在も行方不明者の捜索や救助活動が続いています。雲研究者で気象庁気象研究所研究官の荒木健太郎さんは2日夕方から、自身のツイッターアカウントで大雨に注意を呼び掛け続けています。「コロナ禍での災害」というこれまでにない厳しい現実に、私たちが今できることをまとめました。
ツイッターに繰り返し投稿
<水害に厳重に警戒をお願いします><危険な場所には絶対に近づかず,どうか安全にお過ごしください><どうか安全確保を最優先にお願いします><最新の気象情報を確認し安全にお過ごしください>
このように注意を呼び掛け続ける荒木さんが自身のツイッターで紹介したのは、6月30日にFUKKO DESIGN(東京都渋谷区)が発表した「コロナ禍でもすぐできる!大雨&台風への備え2020年版」。
「新型コロナウイルスの感染が広がる中で大雨や台風による自然災害が起きた際、結局どのように行動すべきか」という思いから、元内閣府防災担当官房審議官や民間の専門家などによる有志チームが制作。協力者として荒木さんも名を連ねます。
「水害は全国どこでも起こります」
「コロナ禍でもすぐできる!大雨&台風への備え2020年版」では、災害の局面を「風水害発生5日前ー前日」「風水害発生 直前/発生時」「避難所で気をつけること」の3段階に分類。各4枚の構成で最新のポイントをわかりやすく解説しています。
「風水害発生5日前ー前日」「風水害発生 直前/発生時」編では、これまでの常識である窓ガラスに飛散防止フィルムを貼る、屋外のものを家の中に仕舞う、備蓄品のチェックなどをおさらい。これに加え、避難所での3密を防ぐために避難先の候補を複数想定しておくことを提案。また、いま危険な場所やこれからの雨の降り方を知る方法として、インターネットでの検索ワード【危険度分布 気象庁】【今後の雨 気象庁】も紹介しています。
「避難所で気をつけること」編では、避難所での感染症リスクを減らすために、マスクの着用以外に、自分のコップや箸を使う、歯磨きは人と離れて、スマホやタブレットのこまめな消毒など、コロナ禍だからこその注意点が並びます。また、非常用持ち出し袋の中身にも、「マスク、体温計、アルコール消毒液」といった、コロナ対策のための必需品がプラスされています。
<水害は全国どこでも起こります.ご自宅での備蓄や非常用持ち出し袋を改めてご確認ください.これまで避難したことがないという方も,ご自身の状況に合った避難の方法をぜひ検討しておきましょう.>(荒木さんツイッターより引用)
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<水害はTVの向こう側だけのものではなく,全国どこでも起こりえます.危険な場所には絶対に近づかず,どうか安全にお過ごしください.>(荒木さんツイッターより引用)
梅雨前線は、8日頃にかけて西日本から東日本に停滞し、大雨が続くおそれがあるといいます。ひとごとではなくて自分事として、いま一度、コロナ禍での備えを見直し、身を守ってください。
「コロナ禍でもすぐできる!大雨&台風への備え2020年版」(PDF)
http://www.tbwahakuhodo.co.jp/uploads/2020/06/200630_disaster_countermeasures2020_j.pdf