お笑いコンビ、アンジャッシュの渡部建さんの不倫問題が世間を騒がせました。その後相方の児嶋さんや奥様の佐々木希さんがラジオ番組やSNSなどで謝罪をしていらっしゃいましたが、特に奥様は一番の被害者なのに、なぜ公の場で謝罪コメントを出さなければならない状態に追い込まれるのだろう…と違和感を抱いたのは私だけでしょうか。
そもそも、私は浮気や不倫といった話は奥様始めご家族が許せば、他人がとやかく言う問題ではないと思っています。今回は週刊文春の報道の直前に理由も告げないまま活動自粛が発表されたことで、想像が膨らみ余計に話題が大きくなったような印象が。活動自粛の時にはっきり「女性問題のことで」と本当のことを話しておけば良かったんじゃないかな、とも思います。
そして暴露された「多目的トイレ」という衝撃的なワード。設置している施設や番組関係者、スポンサーにも多大な迷惑をかけたということはまぎれもない事実です。でも、例えばある番組で失言や間違いがあれば、翌週の同じ番組内で謝罪や訂正をするのが通例。もし次週まで待てない事情があるなら例えば所属事務所のホームページや、個人のホームページがあればそこで謝罪をすることもあるでしょう。そこが今回は、番組内の話ではないので、渡部さんもどこで謝罪をするかが又難しい。ひょっとしたら第2弾、第3弾があるのか、痛くもない腹を探られても困るのか(痛い腹かも知れませんが)…本人は会見を開くタイミングを計っている間に、結果的に相方や奥様が矢面に立ってしまったという感じでしょうか。
同じ番組に出演していたのに発言をフォローできなくて結果的に止められなかった…とかなら、相方が謝罪することもあると思いますが、コンビが例えば中川家のように兄弟という関係ならともかく、基本的にお互い自立した大人ですし、対等な関係のはずです。親が学校で子どもがしでかしたことを謝るのとは随分違いますし、そもそも不倫のような個人のプライベートまでたとえコンビとは言え関与はできないと思うのです。もちろん児嶋さんの謝罪はとても誠実で、「渡部さんの性格を止められなかった」と悔やみ、涙してしまう気持ちはすごく理解できるし世間も好意的に見ているようです。ですが、コンビでもグループでもとにかく一緒くたでとりあえず「謝らないと許してくれない感じ」という「世間」て、どうなのかな…と。「お騒がせしてすみません。」よく聞く文言ですが騒いでほしくもないのに勝手に騒いでいるのは「世間」なんですよね。
スポンサーや施設、番組関係者などに対して謝罪や反省の言葉はもちろん必要ですが、何も関係ない多くの人たちが反省させようとこぶしを振り上げる。さらには不倫相手ではなく無関係の女性にまでSNSで誹謗中傷を投げつける。でもそれをしている人たちは渡部さんに直接傷つけられたり迷惑かけられた訳ではありませんから、本来は謝罪を求める権利はないはずでは。そもそも、その公開謝罪で一体だれに、何を謝るの?今回、児嶋さんは非難されるべきでもなんでもなく、ましてや奥様は一番つらいはずなのに。この構図、やっぱり理解に苦しむのですが。